2023/04/27
「伊藤達哉ととても特別な関係」もつ、ティッツ監督が語るその価値

©️IMAGO/Christian Schroedter
ブンデス2部昇格組1.FCマグデブルクは、順調にリーグ残留への道を歩んでいる。週末にはアイントラハト・ブラウンシュヴァイク戦にて2−1と勝利をおさめ、ついに入れ替え戦となる16位までの勝ち点差を7にまで広げることに成功した。残る試合数はわずか5のみ。それでも厳しい相手がつづくため気の緩みは決して許されないだろう。ただこういう状況下において、伊藤達哉のような選手の存在は強みとなるものだ。
確かに土曜日の夕方に行われたアイントラハト・ブラウンシュヴァイク戦において、伊藤達哉の出場時間も計測されたスタッツもさほど多いものではない。28分間の出場の中でタッチ数は12、デュエルは2度で、シュート数は1本。しかしながらこのシュートが相手ゴールネットを揺らしたことによって、マグデブルクは貴重なアウェイ戦での勝ち点を確保したのみならず、ブンデス2部残留に向けて、大きく前進を遂げることにも成功した。
試合後、クリスチャン・ティッツ監督は「我々は長い時間を経て、素晴らしい関係性を築いてきたんだ」とコメント。そして改めて2022年1月よりベルギーからエルベ川に渡ってきた「タツは決して代替要員などではない。彼は主力選手の1人であり、そして違いを生み出すことのできる選手なんだ」と強調しており、事実この試合では左サイドにおいて、ここぞという場面での対人戦などで存在感をみせ、そしてこの試合の決勝ゴールを沈めて見せている。
ハンブルク時代からの付き合い
そして次に対戦するハンブルガーSVでは、最終的にブンデス2部へと初降格を喫した2017/18シーズン、ティッツ監督は終盤より暫定監督へと昇格し、そのなかで伊藤達哉は主力選手としてプレーしていた。のちに両者ともにそのクラブを後にすることになるのだが、今回はブンデスリーガ復帰に望みを繋ぎたい古巣相手に勝ち点を獲得し、マグデブルクとしてはブンデス2部残留を確実なものにしたいところだ。
特に2018/19シーズンに3部降格を喫して以来の2部シーズンを過ごすマグデブルクに対し、これから迎える対戦する相手はハンブルク(3位)、ハイデンハイム(2位)、ダルムシュタット(1位)、に加え、ビーレフェルト(15位)やニュルンベルク(13)位、という、下位直接対決というタフな日程が控えているところ。それでもティッツ監督は「ワクワクするね」と意気込みをせる。確かにこのような中で、「違いをみせられる選手がいる」ことはこれらの戦いを「面白いもの」にしてくれることだろう。