2020/09/23
堂安律「ビーレフェルトが良い場所になれば」
確かに堂安律がアルミニア・ビーレフェルトへと入団した際、本来は右ウィングのオプションとして迎え入れられ「一番、好きなポジション」と公言してはいたものの、「でも監督が求めるならば、トップ下でもプレーすることは伝えています。問題はありません」ともコメント。ただ先週末に迎えたブンデスリーガ開幕戦では、その半分が採用される形での起用となった。セントラルミッドフィルダーとして。
ベテラン指揮官ウーヴェ・ノイハウス監督は、欧州復帰を狙うアイントラハト・フランクフルトと対峙するにあたり、堂安をマルセル・ハルテルと右に配置する形で、4−3−3システムの左の中盤に、そして右ウィングではセビオ・スクを採用。そしてそこで堂安は、しっかりとパフォーマンスで応えてみせている。軽快、かつテクニックにも長けた堂安は、ビーレフェルトにおけるカウンターの任務を担っており、そこでパス成功率76%、対人戦勝率では60%を記録してみせた。
「とても刺激的でしたね」と試合後に語った堂安は、「僕にとっても、難しい試合だったと思います。僕たちは良い戦いぶりを見せていたと思いますし、勝ち点1を得るにふさわしいものだったとも思いますね」とコメント。さらにすでにその視線は次節のケルン戦へと向けられており、「次の試合では、ぜひ勝ち点3を得たいと思います。それが僕の希望ですね」と言葉を続けている。
ガンバ大阪らから欧州へと渡った、小柄で俊敏性に長け、パワフルな攻撃的MFは、オランダ1部フローニンゲンを経由して、2019年にPSVアイントホーフェンへと加入。しかしながらそこでは21試合に出場して3得点1アシストに終わるなど、思うようにうまく事は運んでいない。
そして今夏より就任したロジャー・シュミット監督からの助言もあり、今回の買取オプション付きでのレンタルを決意することになるのだが、それは決して用意な決断ではなかったという。ただそれでも今は、「ここビーレフェルトに、良い場所を見出せるよう期待している」ところだ。
確かにビーレフェルトのチーム自体と同様に、堂安自身のプレーについても、まだこれからの伸び代をもったもの。ただそこでしっかりとスタートを切る事はできた。その豊富なトリックプレーや、個人技が、いかに昇格組として戦うビーレフェルトのオフェンス陣を活性化させていくのか、その興味は更なる高まりをみせている。