2022/10/09

2年間の構想外から魅せたコウベク、同僚らからは称賛の声

©️IMAGO/Sven Simon

 長年守護神を担ったマルヴィン・ヒッツの退団に伴いFCアウグスブルク、 2019年に移籍金750万ユーロという非常に高額な移籍金を投じて、当時26歳のチェコ代表GKトマーシュ・コウベクを獲得。だがその初年度ではkicker採点平均3.52と低調なパフォーマンスにとどまり、その最終節を最後に最近では第3GKにまで甘んじる日々を過ごしてきた。

 だが先発GKを務めるラファル・ギキーヴィツが前節シャルケ戦にて大腿に打撲を受けたことにより、試合前日となる金曜日には出場不可と判断したエンリコ・マーセン監督は、本来代役を担うダニエル・クラインがセカンドチームで安定感のかけるパフォーマンスを露呈していたため、「ギリギリまでラファルの起用に望みをかけていたのだが、最終的な印象によりトマーシュ起用を決断した」と明かしている。ただその判断は結果として正しかった。

 コウベクは後半73分のパトリック・ヴィマー、そして88分のマキシミリアン・アーノルドに対しても好セーブで立ちはだかってみせており、また良いロングボールを供給するなど、その期待に応えてみせたのだ。試合前日の午後に起用を聞いたというコウベクは、「それから少し緊張して、ホテルでは汗も少しかいたけどね。でもよく眠れたし、ウォーミングアップで緊張はほぐれたよ」と回顧。「とにかく試合に集中していこうと。うまくプレーしていくことだけを考えた」

 そしてその思惑は功を奏しており、試合後には主将ジェフリー・ハウウェーレウから「トマーシュに敬意を」との言葉や、さらにフロリアン・ニーダーレヒナーからは「彼はチーム内で特に人気のある選手なんだよ。素晴らしい人間で、とてもチームメイト思いで親しみやすく、そして常に前向きなんだ。トマーシュのことを思うと とても嬉しいよ。彼がいかに苦労してきたかも皆が知っている。でも常に全力でここ2週間の練習は特に良かったんだ。もう脱帽ものさ。しかも今回は久々の試合だったにも関わらず、抜群の出来をみせてくれたよ」

 その一方でコウベクはこの夏に、再び戦いの舞台をフランスに移すことを模索しており、とりわけレンヌではキャリアで一番良い時期を過ごしていたというのも理由の1つだが、ただ2年間も実践から遠ざかっていたGKの獲得には誰もが躊躇をみせてしまった。「プレーできないならば、挑戦していくしかない」と移籍の可能性について示唆した、コウベク。この冬にも再度移籍先を模索可能性があり、そしてギキーヴィツがまもなく復調するアウグスブルクの移籍への障害を設けないことだろう。今回はその点においても良いアピールとなったはずだ。

 

 

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