2019/04/30

4位転落のハンブルク、ホルトビーは遠征帯同を自ら拒否


 日曜日に行われたウニオン・ベルリンとの直接対決で痛恨の敗戦を喫し、自動昇格圏内である2位から、昇格圏外となる4位へと一夜で転落してしまったブンデス2部ハンブルガーSV。しかしこの日の試合でルイス・ホルトビーの姿は見受けられず、実は試合前日の最終調整にて、自ら遠征帯同を拒否していたことが明らかとなった。
 マネージャーを務めるラルフ・ベッカー氏は、「これは決して良い姿勢ではないし、そんなことをしても何の意味もないこと」と糾弾し、トップチームから外す処分へと至ったことを明かしており、今後については「週初めに話し合いを行うことになる」と説明している。
 いったいなぜ、ホルトビーが自ら遠征参加を断る事態へと至ったのか?それは翌日に控えたウニオン・ベルリンとの決戦にて先発起用されないことを知ったホルトビーは、それならば遠征には参加したくはないとの考えを伝えたものの、30分後には「彼はミスをおかしたことに気づいたんだ。しかしもうその時には、別の選手を加えることにしてしまったから、手遅れだったんだよ」とヴォルフ監督。
 その翌日にはホルトビー自身が自らのSNSにて謝罪のメッセージを投稿した。「最終調整の際に感情的なりすぎてしまった。どうしても昇格したい、ハンブルクの力になりたいという気持ちが強いあまりに、ここ数週間の失意の展開が重くのしかかかり、あんな言葉が口を衝いて出てしまったのだと思う」そして、「練習後しばらくして考えを変えたことを監督に伝えたけど、残念ながらもう確定済みとなってしまっていたんだ。どうしても行くべきだと思った。でもクラブの決断は受け入れるしかない」と言葉を続けている。

 今季は開幕から先発の一角をになってきたホルトビーだが、3月10日に行われた2部ザンクトパウリ戦以降は、公式戦8試合では先発出場はわずかに2試合。それから間も無くして、ホルトビーが今季いっぱいで後にすることを発表しており、その際にハネス・ヴォルフ監督は「ルイスはとても良い人間性をもっており、はっきりとさせるべきだ」との判断を説明していた。だがこれがよりホルトビーへ、より重圧をかける結果になったかもしれない。
 実際にこの時期を境にハンブルクでは、極度の不振へと陥る展開となっており、確かにザンクトパウリとのダービーでこそ勝利をおさめたものの、リーグ戦では最近6試合で3分3敗と大ブレーキ。先日のドイツ杯準決勝でもライプツィヒに完敗を喫している。なおその試合からは、それまで先発を務めていた酒井高徳もベンチに下がっており、地元紙ハンブルガー・モルゲンポストに対して、指揮官は「あくまで戦術的な判断」であることを強調。
 つまり指揮官は悪い流れのなかで迎えたドイツ杯準決勝、そしてウニオンとの正念場で、そのいずれでも3バックを採用し、先発メンバーの平均年齢23.7才と若手主体で臨むなどの手を打つもいずれも1−3、0−2で敗戦。ドイツ杯決勝への夢が絶たれたばかりか、リーグ戦では一気に自動昇格圏外へと転落する事態へと発展している。だがベッカー氏にはヴォルフ監督更迭の意思はなく、「責任探しなどしない。問題は別にある」との考えを強調した。
 

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