2023/02/27
スーパーリーグのCEO「ブンデスリーガは欧州の好例」

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2022年秋よりスーパーリーグ構想を進めるコンサルティング会社、A22スポーツのCEOを務めるベルント・ライヒェルト氏は、キッカーとのインタビューの中でブンデスリーガにおける組織モデルは、欧州が目指すべき一例であるとの考えを語った。「ドイツサッカーリーグ機構は素晴らしい例の1つだと思いますね。重要な戦略決定を行うにあたり、クラブと一蓮托生の関係にあります」
そう語った同氏は、さらに「ドイツサッカーリーグ機構がブンデスリーガの組織、そしてマーケティングを引き継いだ際、そのフォーマット自体は見直されることなく、その後に組織は大きな発展を遂げることになります。そのあたりはドイツサッカーリーグ機構のホームページにも記載されていますが、それまではドイツサッカー連盟が大会を組織していました」と言葉を続けている。
2000年にドイツサッカーリーグ機構が創設されて以来、ブンデスリーガとその2部リーグ36クラブは総会の席にて、戦略的な方向性についての決定を行っており、またテレビ放映権についてはそれ以来ドイツサッカー連盟より基本合意によって借りているという立場で「50+1%ルール、メディアの売却、プレーオフについてどうするかなど、すべて彼らは話し合いを行なっています。リスクテイカーである彼らにそれを行う権利があるのです」と賛辞をおくった。
しかしながら国際間に目を向けると「サッカー界では欧州クラブ協会(ECA)や欧州サッカー連盟(UEFA)が独転籍立場にあるため、改革を行うことが困難という声がよく聞かれています」と批判。「利害の対立やUEFAが担う役割の重複などが、その発展を阻害しているのです。UEFAによる脅しなしに提案もすることができませんし、クラブは自由に組織化することもできません」ちなみに大会設計に関し中心的な役割を担うUEFAクラブ競技委員会においては、ビッグクラブはECAを通じて影響を与えることは可能にはなっている。
またライヒェルト氏は、UEFAが運営する大会の参加者は財政的に維持できない利益しか得られていないと考えており、事実としてそれはデロイトトーマツの調査によるとCL参加クラブの中ではバイエルン・ミュンヘン、アタランタ・ベルガモ、ベンフィカ・リスボン、アヤックス・アムステルダム、そしてレアル・マドリードの5クラブしか存在しない。同氏は「黒字を計上しているクラブだけに発言権があるべきとは思いません」とし、「何十億の損失を生み出しているクラブがある中で、それを運営するUEFAが既存のシステムを素晴らしいと称えてしまうのであれば、その時はクラブ自身がイニシアティブをとって然るべきでしょう」との考えを展開した。