2021/03/02
レーヴ監督、ミュラー、フメルス、ボアテングらの代表復帰の可能性を言及
ドイツ代表ヨアヒム・レーヴ監督にとって、2021年度に開催されるユーロにおける成功は、何事にも代えがたい絶対的最優先事項である。kickerとのインタビューに応じた指揮官は、その目標達成のためにはたとえ、2018年W杯における屈辱の敗退後から推し進めてきた、世代交代への移行を一時的に中断する覚悟ももっていることを明らかにした。「特別な状況下にあっては、いったん止めるという考えも一理ある。」
当然その言葉によって想起される名前は、ここのところ挙がってきていた2014年W杯優勝戦士、トーマス・ミュラーやジェローム・ボアテング、そしてマッツ・フメルスらだ。2019年3月にレーヴ監督は、彼らを含むベテラン選手たちを構想外とする判断を下しており、「私自身にとっても困難かつ重要な問題だ」と話す。ただしヒエラルキーにおける懸念はないことも強調しており、「ミュラーやフメルスの性格は、決して他人を圧迫するようなものではない」と述べたが、いずれにしても3月に控える次回の代表戦期間に実現することは無いようだ。
今はとにかく「この3試合とも勝利できることを最優先」に、秋口のような選手の負担やクラブの事情などに配慮して行っていく考えはなく、「自分たちの本分の方へと集中し、全ての日を有効活用していくよ。一気に実戦へともっていかなくてはならないのだから」と説明。そんな想いを抱きスタジアムで候補選手たちを観戦して行くなかで、レーヴ監督は選手たちがみせる「パフォーマンスに浮き沈みがみられているね。変化が起こるかもしれない」と指摘する。
追い風の選手、向かい風の選手

例えば「良い例」を挙げるながば、アントニオ・リュディガー(チェルシー)やイルカイ・ギュンドアン(マンチェスターC)であり、「危うい」例としては、ここのところ批判を受けているニクラス・ズーレ。基本的には守備の要として期待するが、「私の考えは誰もが知っていること」と強調。スペイン代表戦での歴史的大敗後という中で、定位置争いからレーヴ監督は「確信をもてる選手」だけを召集。そこでは泣きを見る選手もでてくるだろうと宣言する。
またユリアン・ブラントやマルコ・ロイス(共にドルトムント)、ユリアン・ドラクスラー(パリSG)は、クラブ内において、もはや絶対的存在ではなくなった。一方で「アミン・ユネス(フランクフルト)については、ユーロでも3月の代表戦でも確実に」オプションだという。ただこれにミュラーが加わる場合には、どういう判断がくだされることに・・・?
なおチェルシーでまだ期待に応え切れていないカイ・ハヴェルツについては、そのポリバレントさと「卓越した能力」を考慮して、「常に使い続けるというわけにはいかないだろうが、ここぞという場面で」の期待感を示しており、あくまで選考にあたっては「どの選手が、どのポジションでプレーしたときに、どういうパフォーマンスをみせるのか。我々のプレースタイルと求める選手像にマッチしているのか」、そして「大事なことは国際レベルでの話。国内リーグどうこうではないんだ」と言葉を続けている。
レーヴ監督は、選手たちの気迫を要求

例えば「良い例」を挙げるながば、アントニオ・リュディガー(チェルシー)やイルカイ・ギュンドアン(マンチェスターC)であり、「危うい」例としては、ここのところ批判を受けているニクラス・ズーレ。基本的には守備の要として期待するが、「私の考えは誰もが知っていること」と強調。スペイン代表戦での歴史的大敗後という中で、定位置争いからレーヴ監督は「確信をもてる選手」だけを召集。そこでは泣きを見る選手もでてくるだろうと宣言する。
またユリアン・ブラントやマルコ・ロイス(共にドルトムント)、ユリアン・ドラクスラー(パリSG)は、クラブ内において、もはや絶対的存在ではなくなった。一方で「アミン・ユネス(フランクフルト)については、ユーロでも3月の代表戦でも確実に」オプションだという。ただこれにミュラーが加わる場合には、どういう判断がくだされることに・・・?
なおチェルシーでまだ期待に応え切れていないカイ・ハヴェルツについては、そのポリバレントさと「卓越した能力」を考慮して、「常に使い続けるというわけにはいかないだろうが、ここぞという場面で」の期待感を示しており、あくまで選考にあたっては「どの選手が、どのポジションでプレーしたときに、どういうパフォーマンスをみせるのか。我々のプレースタイルと求める選手像にマッチしているのか」、そして「大事なことは国際レベルでの話。国内リーグどうこうではないんだ」と言葉を続けている。
レーヴ監督は、選手たちの気迫を要求
「我々の相手はトッププレイヤーたち、エムバペ、グリーズマン、クリスチアーノ・ロナウドたちなんだよ。最高レベルを相手に、それに対抗をみせて、そのなかで得点を決めていけなくてはならない。それが我々の求めるものなのだ。例えばそれは、ミロスラフ・クローゼのように、彼はどんなチームを相手にしても得点を決めていた。しかし下位チームから得点を量産する選手だっているわけだしね」
つまり守備面に関しては、「まだ非常に不安定なところはある」と認めながら、実は「守備面は最も小さな問題だ」と見ているところであり、むしろオフェンス面の方が気になるという。「守備の話はずいぶん耳にするが、サッカーではボールを持った時に何をするのかが重要ではないかな?」そしてもう1つ、レーヴ監督は選手たちに対して「この上ないほどの野心、意欲をもって取り組まなくてはならない。それができなくてはいけない。やってやるぞ!突き進んでいくぞ!と自分たちを鼓舞していかなくては」と要求した。
レーヴ監督「あれほど不安を抱える選手の姿はみたことない」
コロナ対策については万全の対策を強調しており、「全ての用件を満たし、管理がなされている。非常に規律を持ってね」と語りながらも、それでもやはり選手たちの不安を完全に払拭することは難しいようで、「ウクライナ戦の前には試合開始さえ不確かだった。ウクライナでは感染が拡大していたしね。だがそれでも最終的な答えはプレーするというものであり、起用された選手は全員検査がなされ、誰からも感染は確認されなかったよ」と回顧。
にもかかわらず、ウクライナ代表からは再び感染が報告され、「火曜日には今度はスペインに向かうことになっていたんだ。出発前に選手たちからは高リスクエリアには行きたくはない、と訴える選手もいたよ。家には妊娠中の妻、リスクグループに入る両親がいると。それは私も共感できるものだ。これほどの不安に晒された選手の姿は見たことがなかったね。それはキックオフまで続いていたよ」と説明している。
その結果が、ドイツ代表史上公式戦最多得失点差での歴史的大敗劇として現れたわけだが、そもそもコロナ危機という状況下でこの夏に、欧州各地で行われるユーロ開催自体へ、今は疑問の声が挙がっているところだ。「例えばアゼルバイジャンからルーマニアへ、合計12カ国の間を飛行機で移動することへの疑問も理解できる」と語ったレーヴ監督は、「ただその国や会場はユーロへ参加できることに大きな誇りをもっているんだ。これから数ヶ月の動向をみて判断を下すUEFAにとって、これは決して容易なものではないよ」との考えもみせた。