2021/06/17
クラマー「ポグバはドイツを相手に子供扱い」
今季パウル・ポグバがプレミアリーグにて、マンチェスター・ユナイテッドをライバルのマンチェスター・シティに次ぐ2位へと牽引し、またヨーロッパリーグの優勝にあと一歩という所まで持ち込ませるなど、活躍をみせていることは疑いようのない事実だ。だが最もポグバが輝きをみせるのは、火曜夜のドイツ代表戦のようにフランス代表の一員としてプレーした時のことであり、そのため浮き沈みの激しさをみせるマンチェスターUから、古巣ユベントスへの復帰やレアル・マドリードへの移籍話などが浮上してきた。
この日の試合でもポグバは、オフェンス面では司令塔としてボールを巧みに供給し、決勝点となったフメルスのオウンゴールを誘う起点となるパスも供給。守備面ではトニ・クロースやイルカイ・ギュンドアンをシャットアウト。まさにマン・オブ・ザ・マッチに輝く活躍をみせるも、選手自身は試合後のインタビューで「勝利でスタートを切れたことは、僕たちにとって重要な事。そのことを詳しく説明する必要もないだろう。力強く、勝利への意欲をみせ戦えていた」と控えめなコメントを残している。
一方で元ドイツ代表MFクリストフ・クラマーは「マンチェスター・ユナイテッドでみるポグバって、何なんだろうと疑問に思えてしますほどだ」と述べ、「今日の試合で彼は、まさに相手を子供扱いしていた」「その攻守におけるクオリティは信じられないほど」と惜しみなく称賛。「でもマンチェスターUで、時折彼がみせていたプレーは何なのかと思ってしまうね。今日を見比べるなら。まさにあれこそワールドクラスだよ」と言葉を続けた。
セットプレーにも課題を残す
またドイツ代表がとりわけこの夏の合宿で、重要ポイントとして掲げ取り組んできたセットプレーに関しては、25分のミュラーを除き特にこれといった策を見てとることはできなかった。「練習の成果は残念ながら今日は得られなかった」とレーヴ監督。「これから数日間の課題だ。ただフランス代表は守備面の世界最高峰。PA内には5・6の高い壁がそびえ立つことはわかっていたことではあるよ」と説明。
バランらを筆頭にフランス代表の守備陣は、クロースやキミヒらのセットプレーを苦にすることなく失点を未然に防いでおり、「ポルトガル戦では1・2点は求められる。だからここを改善していかなくては」と指揮官。逆にフランス代表の決勝点は、スローイングからフメルスのオウンゴール誘発という形で生まれており、攻守にわたりセットプレーに課題を残す事に。「あのようなプレーは決して目にしたいものではないよ」とレーヴ監督も試合後苦言をしていている。