スカパー!
2022/11/03
サミ・ケディラが、フュルクルークのW杯参加に疑問を呈す理由

©️imago images (2)
サミ・ケディラ氏もまた多くの専門家たちと同様、カタールワールドカップでは明確な優勝候補は存在しないと考えている。「2018年の時のように、すでにそのトレンドがフランスへと向かっていたという感じは今年はない」と、SIDに対して元ドイツ代表は語った。「ブラジルは非常に強力だし、また欧州の常連組もそういったグループの中に入ることになる。フランスはトッププレーヤーをもっているかもしれないが、ドイツだってそこまで見劣りするわけではないよ」
そして今回ドイツの国営放送ARDでの解説者を務める同氏は、「ドイツ代表は少なくとも準決勝まではいけると思うよ」との期待感を示しており、「世界最高のゴールキーパーがいるのだから。それに中盤に関しても特に心配する必要はない。これに加えて良いストライカーもいるのだが、ただチャンスメイクと言う点が大きな課題だね」とコメント。
「トッププレーヤーはいる。だが典型的なセンターフォワードとクロースのようなタイプ、ゴール前でのハンター、そういった部分がチームに不足しているとは感じる」ことから、タイトル獲得までには至らないかもしれないとみているところだ。別の言い方をするならばサネ、ヴェルナー、ニャブリ、ハヴェルツといった”ギャンブラー”たちは揃っていても、ミロスラフ・クローゼやハリー・ケインのような”ハンター”がいないということ。「それがこのチームがもつ、唯一の弱点かもしれないね」
そこで現在ブンデスリーガ得点ランキングトップに立つ、センターフォワードのニクラス・フュルクルークは価値ある存在と言えないだろうか?「ニクラスは我々のプレーをより豊かなものにしてくれる、その技術をもった選手だと思うよ」と、フリック代表監督も語っていた。「一般的にいって、長身で運動能力に長けた、ペナルティエリアでのストライカーは我々のオフェンスをより可変的なものにしてくれるはずだ」
しかしケディラ氏はそれでも疑問を呈す。「ワールドカップに出場するには、長期間に渡ってある程度のレベルのパフォーマンスを発揮し続けていなくてはならない。ブレーメンがやってのけていることは確かにセンセーショナルなものだよ。そしてフュルクルークがやってのけていることは本当に素晴らしいものだ。だが彼らは2部からきたばかり。フュルクルークは3ヶ月間ブンデスでプレーしているが、国際レベルでの実績はない。ブンデスでは本当に優秀でもトップチームを相手にもその存在感を示していけるのか?できるかもしれない。ただまずはそれを証明すべきであり、僕の目からみればあくまで実験的なアプローチだ。だからどちらかといえば僕の見方ではノーに傾いているね」