2022/11/10

マリオ・ゲッツェがW杯へ、5年ぶりドイツ代表復帰

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 前回ドイツ代表が優勝を果たした2014年のブラジルワールドカップ。その決勝戦となったアルゼンチン代表戦において、優勝を決める劇的な決勝弾を決めたのが、今季よりアイントラハト・フランクフルトでブンデスリーガ復帰を果たした、マリオ・ゲッツェだ。おそらく彼の名前はヘルムート・ラーン氏、ゲルト・ミュラー氏、そしてアンドレアス・ブレーメ氏らと共に、ドイツ代表歴史において語り継がれていくことだろうが、30歳を迎えた2022年11月。ドイツ代表のハンジ・フリック監督は再び、そのマリオ・ゲッツェを代表に招集する判断を下している。

 果たしてベテランとなった彼が再びワールドカップの舞台において、8年前の若武者時代にみせたような輝きを解き放つことができるかは疑問が残る。それでも当時はドイツ代表のSDを務めていたフリック監督は「マリオは素晴らしい選手であり、ここのところの試合でも非常に高いレベルでのプレーをみせていることは、誰もが認めるところであろう」とプレスカンファレンスにてその理由について説明。「彼のコンディションはまさにベストであり、1週間のうちに3試合でフル出場することだってできる」と言葉を続けた。

 今シーズンここまでフランクフルトでは公式戦のべ22試合に出場しており、合計出場時間は1718分間。リーグ戦では2得点、チャンピオンズリーグでは2アシストドイツ杯では1アシストをマークしており、チームはリーグ戦ではチャンピオンズリーグ出場圏内にまで浮上。チャンピオンズリーグでは決勝トーナメント進出をも果たし、さらにドイツ杯でも越冬することに成功しているところだ。ただ一方でそれでも今回のゲッツェの代表復帰は、5年前にまで遡らなくてはならない。2017年11月14日に行われたネイションズリーグ、フランス戦での2−2のドローで、途中から出場したのが最後のドイツ代表選手としての姿である。

 2010年11月に行われたスウェーデン代表戦にて18歳でドイツ代表デビューを果たしたゲッツェは、これまで代表通算63試合に出場して17得点をマーク。前述の2014年ブラジルワールドカップでは7試合中6試合に出場して、ただ語り草となっているブラジル代表戦での大勝劇のみ出場していない。なおそれ以来となる今回のワールドカップでは、おそらくは30歳となったプレーメイカーはあくまで、サポート役としての役割にとどまることになるだろう。

 その一方でフリック監督は今回の代表メンバー発表に先駆けて、カタール・ワールドカップ・アンバサダーを務めるカリッド・サルマーン氏による問題発言について言及。「言葉を失うよ、唖然とするね」と述べ、あくまで競技面での成功に集中していく考えを示しながらも、「カタールの人権状況はどうなっているのか、我々はしっかりと目を見開く必要がある」と「明確に」発言。「最終的には我々の課題」として「目を背けることなく、むしろ目を向けさせていきたい」と述べ、ゴレツカやノイアーらが既に発言を行うなど「我々は正しい道を歩んでいる」と評価。さらにドイツサッカー連盟としては、カタールの労働者に対する基金への支援についても「すでにかなり進んでいる」ことも語った。

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