2022/11/17

独誌kickerチーフがみる、ドイツ代表の前哨戦オマーン戦評

©️AFP via Getty Images

 今回の試合は前哨戦というよりも、むしろテストマッチだったというべきだろう。確かに今回の試合をもって、2022年カタールワールドカップに向けた最後の試合をドイツ代表は終えることになった。

 無論これでハンジ・フリック監督が満足感を得られるはずもない。たとえオマーンでの試合では非常に蒸し暑く、現地のオマーン代表がそこでいかに軽快な動きをみせていたとしても、それでもドイツ代表として試合の主導権を誇示する必要があったし、特にこういった気候での試合では、あまり走るのではなく縦や横に、うまく動いてプレッシャーをかけていくこと、スペースの管理が求められるものだ。

 だがとりわけ両ウィングではカウンターを許すほどの大きなギャップが生じていた。特にドイツ代表ではこういった、チームとしての守備面での不手際が繰り返されてきた背景があるからこそ、より一層に不安材料とさせる部分でもある。この問題を解消を日本代表戦までの4日の準備ではかっていかなくてはならない。

 また選手個々に目を向けても決意の不足が感じられ、相手に対する闘争心に欠けており、フィジカル分での物足りなさが感じられた。確かに大会直前の負傷を避けたいという思いから躊躇が生まれたという説明もあるだろう、だがハヴェルツやゴレツカ、ギュンドアン、ケーラー、ホフマンなど多くの選手たちにとっては、今回の試合はワールドカップで先発を務められるか、そのアピールという意味合いがあったはずなのだ。

 当然ワールドカップ本番ともなれば、また違う姿勢をみせてはくるだろうが、ただ大きな問題はフリック監督が強調するほどに、果たしてドイツ代表にクオリティが備わっているかどうか、である。前述のサイドバックでいえば左のラウムと右にケーラーは、明らかに対人戦での脆弱さを露呈していた。サネやハヴェルツ、ギュンドアンやゴレツカも決して本調子だったとはいえない。

 あまり収穫の得られなかったドイツ代表のW杯前哨戦となってしまったが、そこでのウィナーにあげられるのは、ニクラス・フュルクルークだ。これまでドイツにいなかった大型CFは、後半から起用されると少なくとも存在感を示すプレーはみせており、また決勝弾を決めたことからも、今季のブンデスでの得点力を改めて示しており、ここぞという場面でオプションがあることをフリック監督に印象付けることには成功している。

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