2022/11/24
悔しさ滲ませるノイアーとギュンドアン、自ら招いた日本戦での敗戦

©️IMAGO/Xinhua
ドイツ代表はまたしてもワールドカップの出だしでつまづきをみせた。リードを奪いこそしたものの、ドイツ代表はまたしても試合を決めきれないうちに失点、最終的に逆転負けを喫している。ドイツ国営放送とのインタビューで、マヌエル・ノイアーは日本代表戦について「僕らからみれば、決して危険な試合だったというわけではなかった」と総括。前半は8割のボール支配率を誇り、ギュンドアンのPKによって幸先よく先制。試合の主導権はドイツにあった。
そのなかで時折、日本代表はカウンターから危険な場面も作り出してはいたものの、最終的にノイアーがそこに介入する場面はそこまでは全くなく、そういった試合展開から森保監督は冨安健洋を加えた3バックへと修正して、ドイツへ問題を突きつけていくこととなる。「日本代表はそこで少しプレッシャーを増していくようになり、マンツーマンで、より高い位置からプレスを仕掛けてきた」とノイアー。
ただそれでもドイツ代表は日本代表に対して、攻略の糸口はつかんでいるようにもみえていたのだが、ただそこで絶好機を手にしてもなかなかゴールネットを揺らせない。「前線では時折、かなりのチャンスもあったんだけど、でもなかなか2点目を決めることができなかった」とイルカイ・ギュンドアン。60分過ぎには自らのシュートもポストを叩いており、ハンジ・フリック代表監督も「後半、我々が優位に進めていた時間帯で、多くの得点チャンスをつかみながらものにできなかった」ことへの悔しさを滲ませる。
それからドイツ代表は特に前半で見せていたような、支配力や自信が失われていくようになり、その原因をギュンドアンはビルドアップの中にみている。「後方からのチャンスという部分で欠けていたのかもしれない。ポゼッション時での信念が不足していた。ボールを持つこと、動くこと、要求していくということ。でも誰もがボールを求めているようには見えなかった」と振り返っており、ノイアーと同様に自分たちに日本代表を乗せた非があるとみていた。そして途中投入の堂安律や浅野拓磨らスピードのある選手が、ペナルティエリア内へと頻繁に侵入。73分にはノイアーの好セーブで伊藤純也のシュートを防いだものの、その直後に堂安が6mの距離から押し込んで同点としてしまう。
もはや守備に迷いが生じたドイツ代表が、更なる失点を繰り返すのはもはや必然的でもあった。「ラインを保っていたら、あれはオフサイドだった」場面でズーレがミスしたところ、グラードバッハの板倉滉からボールを受けたボーフムの浅野拓磨は、シュロッターベックと競りながらもゴールに迫って、クロスバー直下へと叩き込む。「個人のミスによって、今回の我々はこの悔しさを味わうことになった」とフリック監督。次戦のスペイン代表戦が最終戦となる可能性もあるが、「我々が改善していかなくてはいけない」と指揮官。「それでも我々には、スペイン代表から勝利をおさめられるだけのクオリティはある」と前を向いた。