2023/03/08
ミュラー、エムバペに大きな賛辞も「明日の試合は邪魔していく」

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火曜午後に行われた記者会見の席にトーマス・ミュラーが17分遅れで入ると、バイエルン・ミュンヘンのニルクス広報担当は「申し訳ありません」と報道陣に謝罪した後すぐに質疑応答を開始した。今回のパリ・サンジェルマンとのセカンドレグにあたっては、ミュラーは「熱い戦い」を期待しており、前回の対戦後にキリアン・エムバペが主張していた、常にどの試合でも自分たちが優位との見方には、「役割分担をどう評価するかは人それぞれ。初戦では結果として僕たちが勝利をおさめており、あとはこれがどう今後の展開に影響していくかということだ」と言葉を続けている。
「だから結果だけをみれば優位なのは僕たちの方だ。ホームゲームという点でもそういえるだろうね。ただ90分残されていて1点のリードというのはあってないようなもの。彼の発言も理解できる物だし、もちろん大きな自信もあるのだろう。これからさらに自分のビデオをみて自信を高めてくるのかもしれないね。彼はストライカーとしてあるべき方向に向っている選手であり、そのプレーは美しさのみならず効果的でもあるんだ。世界中の誰もが彼のプレーを好んでいるだろう。少なくともバイエルンの選手としては今回の試合では別物だけどね。その邪魔をしていかなくてはいけない。うまくプランがいけば明日は、あまり楽しめないようになるはずだ」
つまりはバイエルンとしては「明確なプラン」を掲げて臨むことが重要となってくるものであり、それは決してエムバペのみならず、残る9人のフィールドプレーヤーに対してもいえるもの。当然ミュラーとしてはそのプラン内容を明かすようなことはしなかったが、兎にも角にも「このようなトップマッチでは、いくらでもプランなんて思いつくものだ」と説明。「それに運も味方につけないといけないね。試合の流れという点もあるし、審判による微妙な判定など、誰もがそういうところは知っていると思うよ。プレーする側も見る側も。2つのクオリティをもったトップクラブの激突だ。あとは結果を待つのみさ」と語った。
ナーゲルスマン監督「ベンチからの推進力が重要」
ユリアン・ナーゲルスマン監督にとっても「マッチプランが複雑化するようなことがないよう」に「いくつかのシナリオに対して準備を進めている」ところであり、前回と比べてエムバペが先発に戻ってくることで「状況の変化は生まれてくる」と指摘する。守護神ヤン・ゾマーも「トップパフォーマンスが求められる」と語っており、おそらく3バックでは前回好調だったパヴァールの代役に起用予定の、ヨシプ・スタニシッチについて「彼は自分のプレーをしっかりとできるし、何ができるかをわかっている選手だ」と指揮官は信頼を強調する。
一方でサディオ・マネについてはまだ「先発はないだろう」とコメント。「どんどんリズムを掴んできているのはいいことだがね、それに一般的にいってベンチから出た選手が推進力をもたらせるかは重要なポイント。彼はそれができる選手だから」と期待感を表す。加えてここのところベンチにはニャブリやサネといった、豪華な顔ぶれが控えているところだ。逆に言えばこれがチームとしての強みにもなるものであり、パヴァール出場停止に先駆けてスタニシッチが週末の前哨戦でアピールをみせるなど、展開に応じて指揮官は常に次の一手を自信をもって打つことができるはずだ。