2023/03/15

FIFAが一転「2026W杯でもGLは4チーム」。試合数64→104へ

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 今冬に開催されたカタール・ワールドカップでは、参加32カ国が合計64試合を戦っていたものの、2026年の北中米W杯では出場枠が48にまで拡大、それぞれのグループリーグは4チームではなく3チームとされ、合計16グループに分かれる予定となっていたものの、しかしながらFIFA理事会では翻意して4チームを維持。最終的には12グループに分かれることを承認した。上位2チームに加え3位のベスト8チームが32強に進出。これによって合計試合数は当初の予定よりも24試合増加、合計104試合が行われることになるという。

 もともと2017年に承認されていた3チームによるグループ構想は、今冬に開催されたカタール・ワールドカップでの経験によりさらに揺らいでいたのだ。モンタリアーニFIFA副会長によれば「問題がある」との見方を明かしており、最大のポイントは3チームのみのグループでは、最終戦が消化試合となる恐れが高いということ。その点でカタール・ワールドカップの3試合制では魅力的なイベントを演じることになった。

 それが後押しになったとはいえただそうなると、当初の予定80試合よりも24試合も増加することになり、これまでのベスト16の前に1つの追加ラウンドが設けられるということに。しかも大会開催期間が1ヶ月から40日以上にも及ぶものとなるのだ。「競技面における完成度の高さ、選手の福祉面、チームの旅費、商業的・競技的魅力、チームやファンの体験などを考慮して、徹底的な検討を行った結果、FIFA理事会は満場一致で変更案を承認した」と声明にて語られている。

 FIFAの狙いは明確だ。試合数が増えれば増えるほどに、彼らの懐の厚みもそれだけ増していくことになる。ただ同時に新たな問題にも直面することとなり、ただでさえ負担の多い現在のサッカー界においてこれまで以上の負荷が、チーム数の多さのみならず開催国の多さによって移動距離も増していくことになるだろう。「ニューヨークからロサンゼルスに移動するようなチームがあってはならないことだ」とモンタリアーニ氏。ただでさえロシア大会やブラジル大会でも移動距離が長かったことも踏まえ、様々な分野に大きな負担となることは想像に難くない。

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