2023/04/15

トゥヘル監督、マネとサネの「大きな問題」の解決を強調

©︎IMAGO/Offside Sports Photography

 金曜午後に行われたミュンヘンでの記者会見の席では、バイエルンのトーマス・トゥヘル監督は予想通り、マンチェスターでの夜に発生したサディオ・マネと、リロイ・サネによるローカールームでの出来事に関する説明に多くの時間を割くことになった。この試合で0−3と敗戦を喫した後、両者は口論となった末にマネがサネの顔面を殴打、それによりサネの唇からは出血もみられていたとも言われている。そのときには離れた場所にいたために気づかなかったという指揮官だが、「これまでの2日半のうちに関係者全員と話をした」とのこと。それは「直接見た人たち」や「直接なだめていた」選手やスタッフらと行われており、すでに木曜の時点ではバイエルンはマネに対して、週末のホッフェンハイム戦での出場停止処分と罰金を科す判断を発表している。

 特にトゥヘル監督によれば直後の話し合いは「浄化作用」をもたらしていたようで、「このことを大事に思っていたし、大きな問題ではあったから。」と指揮官。その結果でマネは「男らしく」潔く「信頼を感じさせる」ような謝罪をしており、その結果で出場停止にもかかわらず今もマネが練習に参加していることは、むしろチームやマネ本人にとっても重要なことであると強調。「サッカーの世界では過ちはつきものであり、決して完璧など存在しないのだ」と語ったトゥヘル監督は、それは「絶対的なプロ」であるマネにとっても無論例外ではなく、そこで「私は彼の1番の擁護者」であり「今も全幅の信頼を寄せている」「時に過ちをおかしてしまうのも人間。あれは確かにいきすぎた行動で、チームの規範に反したものだ」との考えを示した。

 ただ一方でピッチ外のみならずピッチ上においてもマネは好印象をみせておらず、かつてのリヴァプールで見せた勇姿はまだミュンヘンでは見られていない。「そうにも見えるよね。それは身体的な問題というよりもちょっとした自信、気楽さ、順応といった部分においてまだ必要なのだろうという印象がある。異なる文化、サッカー、チームという点において。」と話すトゥヘル監督は、つまり長年クロップ監督の下で積み重ねた環境から離れたことで「彼には余計なことまで考えてしまっている部分もあるように思う」と指摘し、「そこからのちょっとした躊躇が反応のズレになっているのだろう。だから半歩遅い印象を受けるんだ。私も同じだよ」と述べている。

ホッフェンハイム戦ではマネとシュポ=モティングが不在に

 ではいったいどのようにして、その軽快さをこれから取り戻していくのか?その予測を今月から就任したばかりの指揮官は口にしようとはしなかった。むしろ「そういうことのために信頼関係、親密さ、評価などを通じて」軌道に戻していくようにすべきであり、「彼は世界で最も困難なリーグで絶対的ストライカーとして活躍したんだ。そこにもっていくことが我々に課せられたタスクなのだよ」と語った。ただそれは少なくとも来週まではまたなくてはならない・・・、エリック=マキシム・シュポ=モティングについても。こちらは膝の問題により回復し切れてはおらず、トゥヘル監督は両ストライカーの不在に対応しなくてはならない。

ノイアーには「日々進展が見られる」

 またバイエルンではマヌエル・ノイアーが下肢の骨折から回復をはかっているところであり、ただ今季中ではなく来季を視野に入れてリハビリに励んでいるところ。ただ今冬にはグラードバッハからヤン・ゾマーを獲得しており、来季のGK構想はいまから注目の的の1つにもなっている。「マヌのリハビリでは日々進展が確認されている。だからみていて楽しいね」と語ったトゥヘル監督は、先日にはじめてGK用のトレーニングをこなしたことも明かし、「良い感覚を覚えた」という。「完全復活」を信じる一方でノイアーにもゾマーにも全幅の信頼を置いていることも併せて強調。今はまだ来シーズンのGK問題については「考えにはない」ことを強調した。

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