2023/04/21
ドイツ代表待望の右SB候補:遂に真価をみせたヨシャ・ヴァグノマン

©︎IMAGO/Sportfoto Rudel
移籍金額は400万ユーロ、U17より全てのドイツユース代表を経験してきた、22歳ヨシャ・ヴァグノマンに対するVfBシュトゥットガルトからの期待は、当然のことながら財政面や競技面の両面でみても高いことは想像に難くない。しかしながらこれまで3人もの監督交代を繰り返してきた移籍後初シーズンの中で、その真価を発揮するまでには4人目となるセバスチャン・ヘーネス監督の就任を待たなくてはならなかった。
「ヨシャはこれまで私が指導してきた選手たちの中でも、かなりの好印象を受けている選手だといえるね。得点に絡むだけでなく守備面でも優れた選手だよ」と40歳の指揮官はコメント。身長は190cmとセンターバッククラスを誇り、対人戦や空中戦での強さをみせながら、そのアジリティの高さで3バックえはウィングバックとして、そして4バックではサイドバックとしてプレー。「柔軟性をもち、運動量と体格で前に出ていけるという強みもあり、空中戦では攻撃でもターゲットプレーヤーとして活躍している。また守備面では非常に規律的でハードワークを厭わない、対人戦に強いアスレティシズムに長けた選手だね」とへーネス監督。
先日の代表戦期間ではドイツ代表としてA代表デビューも果たし、最近2試合だけで2得点1アシストをマーク。もはやここまでくると、これ以上に何を求めているのだろうとも思うかもしれないが、「ヨシャはいい青年であり、さらなる成長のために共に話し合って取り組むべき課題はいくつもある」とも付け加えながら、「方向性は正しいし、彼は比較的物静かなタイプで、非常にプロフェッショナルな選手。例えば栄養面などでもその成熟性の高さが見て取れるよ。そういう点も私は高く評価しているね」と期待感を示す。
ドイツ代表において長年課題でありつづけてきた、右サイドバック。来年夏に控えた自国開催のユーロという大舞台を前に、ヴァグノマンはピッチの内外にわたって、さらなる飛躍を遂げるための環境を見出し、そして指揮官も納得の姿勢をもって取り組むことができた。まだ確かにほんの数試合の出来事かもしれない、しかしこれは恐らくこれから22歳の若武者が綴っていくであろう長い物語の序章に過ぎないはずである。