2023/05/14

移籍問題?トーマス・ミュラー「僕の心臓は赤く染まってる、まぁ皆もそうだろうけど」

©︎ IMAGO/Sven Simon

バイエルン・ミュンヘンがFCシャルケ04を相手に決めてみせた、3連勝における内容はここ数週間で、もっとも説得力のあるものであった。残留争いの中で2連勝を収め自信を胸に立ち向かってきたチームを相手に、バイエルンは試合開始からエネルギッシュにプレーして、そしてかず多くのチャンスを作り出し得点を重ねて行ったのである。ただ戦前には「シャルケはマンツーマンのディフェンスをみせてくるので、攻撃陣にとっては厄介」と警戒心を見せていたトーマス・ミュラーから見て、ここのところの戦いとの違いはどのあたりにあったのだろう?この質問に対してミュラーは、「そのデメリットの解消のためにドリブルやリスクをかけたパスなどで、1対1の場面を打開し、そのダムを決壊させていく」ことを意識したことを、スカイに対して明かしている。

事実バイエルンではこの試合の序盤から、俊敏かつ精力的な動き、そして素早いコンビネーションなどパスワークを駆使しながら、シャルケのディフェンス陣を翻弄。開始7分にはニャブリ、そして10分にはコマンに好機を演出したミュラーは、最終的に自ら先制弾を沈めてみせており、これは21度のシャルケとの通算対戦の中で12得点目のゴール。13得点を記録中のヴォルフスブルクに次ぐ、『お得意様』相手のものとなった。「当然、オープニングゴールを決められて嬉しいものさ。アレナが歓喜に満ち溢れて最高の気分だったよ」と喜びをみせたミュラーは、「それから僕たちはどんどん前に行ったね」とも付け加えたようにゴール数は最終的には6にまでの伸びを見せることに。ヘリベルト・ハイナー会長も、「トーマスがいかに欠かせない存在であるかおわかりいただけたことだろう」と惜しみない賛辞を送る。

やはりこれは2試合ぶりに先発復帰した、ベテランの存在が大きかったことだろう。このことについては、ミュラーは「監督が選手配置を考えて、そしてその役割を分担していくということ。それは明白なことであり、僕たち選手としてはその中で機能していかなくてはならない」と説明。試合前にはトゥヘル監督がレヴァンドフスキのように1人の選手に頼ることなく複数で負担できる体制の重要性を訴えていたが、それを改めてこの試合では証明してみせた。サリハミジッチSDも「いろんな選手が得点できたことは素晴らしい。」と述べ、トゥヘル監督も「自信がもどってきた感があるね。これは自分たちのプラスになるものだ」と手応えをみせた。

 その一方でミュラーに関しては移籍問題についても取り沙汰されており、この混乱はすでに精通したミュラーでさえ苛立ちを抑えきれないようで、「あたかも僕の意見であるかのように書かれていたりすると、まるでファンタジーの世界にでも押し込まれたような気分さ」とコメント。ただそれでも「僕のハートは紅く染まっている・・・、まぁ確かにみんなそうだろうけど、でも僕はもう少し赤いかな」とも付け加えおり、あくまでこういった議論をするような時期ではなく「今は優勝がかかっている。」と、次節に控えるRBライプツィヒとの注目のトップマッチに視線を向けている。「ライプツィヒは言うまでもなく、非常に手強い相手だ。」

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