2023/05/14

ケルン:ヨナス・ヘクターが現役引退を決意するまでの経緯を語る

©︎IMAGO/Herbert Bucco

 現役生活も残りわずか2試合のみ。すでに今季かぎりで引退を発表している、1.FCケルンのヨナス・ヘクターが『11フロインデ』とのインタビューに応じ、「割合でいえばポジティブなことの方が、ネガティブなことよりも上回っている」という自身のキャリアについて、改めて振り返った。

 引退発表は正式という意味では先日明かされたばかりではあるものの、その思いを抱いたのは比較的だいぶ前にまで遡るという。「2020/21シーズンにブンデス2部に降格した時は本当にタフだった。そこで最初にその思いが芽生え始めたんだ」と明かした同選手は、さらに2021年はじめに自身が父親になったことで、「以前のような欲望をいまもなお抱き続けられるのか、そこに疑問を感じるようになった」と語る。

 特にケルンは近年「穏やかな航海を行えていたわけではなかった」ことから、「生き残りをかけた戦いに常に身を投じ続けていく、そんな気持ちで日々の生活を過ごしていきたくはない。時に土曜はガーデニングに没頭し、それからスタジアムに散歩して行って、中立的な目線で物事を見られるような・・・。もうプロとして必然的に直面する世間体、絶え間ないプレッシャーからも未練はないんだ」と言葉を続けた。

 まさに2020年から2021年にかけてはヘクターはキャリアの大きな変化を迎えており、2020年秋にドイツ代表からの引退を表明。その2年後にはドイツ代表ハンジ・フリック監督から、カタールW杯にむけて代表復帰の要請があったものの、「2年前のあのとき海外に遠征に向かうことへの意義について疑問を抱いており、その気持ちにまったく変化がなかった」ことから断りを入れている。

 とにかく今は、「自由な週末を楽しみにしているところなんだ」というヘクターは、将来的には「スポーツをする我が子を見守る父親としての存在」になりたいとの考えを明かしているが、ただそれと同時にサッカー界への復帰についても「この世界では絶対にあり得ないとは言えないからね」との考えも示した。

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