2023/08/19

ドイツ代表次期SD、ケディラ氏は意見の相違でNO。候補に元女子代表ケスラー氏浮上

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 サミ・ケディラ氏がドイツサッカー連盟に入閣することはない。キッカーが得た情報によれば両者による直接の話し合いにより、ケディラ氏が抱くあまりに革新的なアイデアは、ベルント・ノイエンドルフ会長らを中心とする役員会からの支持を得られなかったという。そのため交渉は打ち切りとなり、代わりに現在ドイツU20代表で指揮をとっているハネス・ヴォルフ監督が、テクニカルディレクターへと昇格することになるようだ。今年の3月よりドイツサッカー連盟ではケディラ氏と接触、その当時はまだ具体的な話し合いは行われていなかったが、話し合いを進めていくなかで問題は金銭面ではなく、むしろその提案内容や構造的枠組みで両者は合意点を見出すまでに至らなかった。

 ケディラ氏は「基本的なこととして連盟であろうとクラブであろうとも、仕事を行う上では一定の線引きというものが必要だ。もっとも重要なことはどのような体制の中で仕事ができるかということ。どのチームで、どのような組織で働けるのか。成功を確かなものとするために、自分にはどれだけの権限が与えられるのか。それら次第でおのずと結果も見えてくる部分はある」とキッカーに対してコメント。つまりはどうやらノイエンドルフ会長からは、例えば人事権に関する決定権などが認められなかったようで、それがケディラ氏が語る「線引き」の外側にあったということなのだろう。

 そんな中で連盟もまた過去の殻から打ち破る覚悟を固めてきているようで、AZ紙が報じた情報によれば元世界的サッカー女子選手のナディン・ケスラー氏をリストアップしている模様。前述の通りにテクニカルディレクターに昇格するハネス・ヴォルフ氏とともに、こちらはユースとA代表を統括するスポーツディレクターとして、前任者オリヴァー・ビアホフ氏の穴埋め役候補の1人に名前があがってるようだ。かつてブンデス4度、ドイツ杯3度、CL3度制し、2013年にはドイツ代表としてユーロ制覇も成し遂げた35歳は、2014年にFIFA世界年間最優秀サッカー選手に選ばれ、クリスティアーノ・ロナウドとともにFIFAの大舞台に立ったこともある。

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