2023/09/10
日本戦での敗戦で「もはや不可避」、ドイツ代表がフリック監督を解任

©︎IMAGO/Sven Simon
日本代表に喫した1−4という屈辱の敗戦後、ヴォルフスブルクの練習場には再びハンジ・フリック代表監督がトレーニングの指揮をとり、そこに集まったたくさんの子供達からの温かな拍手がドイツ代表の負った傷を癒してくれたのだが、しかしながらそれから間も無くしてドイツサッカー連盟は、ハンジ・フリック代表監督の解任を発表した。試合直後は指揮官はW杯早期敗退後も数ヶ月にわたる不振にもかかわらず、自らが代表チームを率いる者としてふさわしいと強調していたものの、ドイツサッカー連盟は異なる見解を示し今回の判断へと至っている。
日本代表戦では日本サッカー協会の田嶋幸三会長と並んで試合を観戦していた、ドイツサッカー連盟のベルント・ノイエンドルフ会長の提案という形で、日曜日にフリック監督とそのAC、マルクス・ゾルク氏とダニー・レール氏の即時解任を発表。「ここのところの不本意な結果を受け、このチームには新たな指揮官が必要であるということで理事会は合意に達した。私個人としては会長就任以来、もっとも困難な決断の1つとなったよ。フリック監督や彼のACたちは専門家として、また人間としても非常に高く評価しているから。しかしながらドイツサッカー連盟にとって、今回なによりも成功をおさめることが最優先事項となっており、今回の決断を避けることはもはや不可能となっていた」と同会長は説明している。
日韓ワールドカップ準優勝のフェラー氏らが暫定政権構築。
2022年冬に開催されたカタール・ワールドカップにて屈辱の2大会連続となるグループリーグ敗退を喫したドイツ代表は、その後に立て直しをはかるも年明け最初にペルー代表戦で勝利した以降、ウクライナとの代表通算1000試合目での痛み分けや、ベルギー(2−3)、ポーランド(0−1)、コロンビア(0−2)、そして今回の日本(1−4)と5試合連続の未勝利、そのうち4試合が敗戦という低迷が続いており、強豪国としてのプライドをかけた自国開催のユーロをあと1年もない今、ドイツサッカー連盟はどん底のなかで苦渋の決断を下さざるを得なかった。
これにより日韓ワールドカップで監督としてドイツ代表を率いた経験をもつルディ・フェラー氏が、火曜日に控えるフランス代表とのテストマッチではハネス・ヴォルフ氏、サンドロ・ワグナー氏らと共に暫定政権を構築して指揮。「フランスとの一戦では、ハネス・ヴォルフ氏と一緒に代表チームの指揮を執る」と正式に発言したフェラー氏は、改めてこれからできるだけ早期に後継者の獲得に着手することを強調、「日本戦は我々がもはやこの体制で進めないことを明示した。これから何より早期に再構築し、そhして来年のユーロという大きな大会に備えられる代表監督と契約しなくては」と語った。