2023/09/12
「なんて無神経な」世紀のバスケW杯優勝の瞬間、独連盟が突如フリック解任を発表

©︎imago images / Camera 4
バスケットボールのワールドカップ決勝にて、ドイツ国内からの注目を一身に浴び代表初優勝に向け、大熱戦を繰り広げていたその試合終盤、ドイツ代表は突如としてハンジ・フリック代表監督の解任を発表。特にドイツ国民の心が離れて久しいドイツサッカー連盟としては、この雰囲気を蔑ろにしたという批判の声を重く受け止めるべき、まさに由々しき自体といえるだろう。
元バスケットボール代表選手のパトリック・フェメルリング氏は、この発表のタイミングに違和感を覚えたかず多くの人々の意見を代弁する形で、「驚きと怒りを覚えた」と『rbb24 Inforadio』のインタビューにてコメント。「これはあくまで私個人の意見として、このドイツスポーツ界にとって素晴らしいあの瞬間に、ちょっと無神経すぎはしないかとは思いましたね」と言葉を続けている。「別の代表チームが身を粉にして戦い、そしてこれから成功を手にしようというその矢先に、水をさしてしまう行為というのは残念でなりません」
特にこのタイミングは余りにも悪すぎるものだった。ドイツサッカー連盟によるプレスリリースはドイツ時間の16時20分、そして当然ならがスポーツ紙はじめドイツ中のメディアがこぞって報道したのが16時27分。ドイツ代表は試合終盤でわずか2点差に迫られる大接戦を演じ、今大会MVPのデニス・シュレーダーが決定的なレイアップを沈め、マニラの地で奇跡を演じたその瞬間は16時39分。
だがそこで踊っていた見出しはバスケットボールの文字ではなく、フリック解任。とりわけ来夏のユーロにむけ、ドイツ国民を盛り上げたいと繰り返し強調していたドイツサッカー連盟が、よりによってこのタイミングでドイツの寒気に水をさすという機転の効かなさから、ソーシャルメディアはじめ大々的な批判受ける事態へと発展を余儀なくされた。