2023/09/12
W杯2大会連続GL敗退のドイツと対照的な、連続決勝進出のフランス代表が目指すところ

©︎IMAGO/ZUMA Wire
フランス代表のディディエ・デシャン監督が大きな批判を避けられてきた理由、それこそ「先のことはわからない」「それについては話すことはないよ」など、物事は曖昧にしながら決まり文句をつなぎ合わせて線引きをする、そのスタイルは仮説を煽る効果にもつながるものだ。たとえばそれは現時点ではドイツ代表戦における選手起用に関する憶測でもいえるだろう。
アイルランド戦で足首を負傷したジルーの代わりに、コロ・ムアニを起用するのか?テュラムでいくのか?「足首に腫れがあった」という元フランクフルターをそれでも指名しているように、先日は出場を見合わせたが「木曜には復調している」というストライカーへの期待値は高い。またGKは過去2年間優秀な成績を残したメニャンか、それとも飛躍を遂げたランスのサンバか。確かなことはフランス代表というチームがワールドクラスのチームということであり、ほぼすべてのポジションで2選手以上を配置できる層の厚さももつ。それは離脱者が相次ぎながらも決勝にまで駒を進めたカタールワールドで印象的に証明してみせた。
これから更なる高みを目指す上で、例えば課題の1つとして挙げられるのが左サイドのエムバペに対し、逆サイドでもいかに脅威を高められるか。そこでコマンやデンベレといった候補が存在するも、両者ともにも先日のアイスランド戦のように不安定になり、結局は左に頼る傾向が見受けられている。それでも贅沢な悩みだが「確かにいくつかのポジシンでは、まだバランスが欠けているところがあるね」とグリーズマン。おそらく今回の代表戦でもグリーズマンについては、ワールドカップで活躍をみせた攻撃的MFの役割でプレーすることだろう。
デシャン監督「この仕事では結果がでないと・・・」
なお今回対戦するドイツ代表では不振から監督交代へと踏み切ったが、デシャン監督は、「フリック監督のことは残念だが、ただ結果が伴わなければ、この家業ではどういったことが待ち構えているかもわかっているしね」とコメント。「ドイツは過去での成功から大きな期待がかけられているが、ただここのところ3つの大きな大会ではいずれも失望の結果に終わってしまった。それでは厳しくなる」としながらも、それでも「だからといって、チームとしての価値が低下しているとは思わない。トップクラブに属する素晴らしい選手たちが揃っている」と警戒しており、「アイルランド戦とは違う」と強調。さらにグリーズマンもまたキミヒはじめ、サネ、ヴィルツらの名前をあげ高評価を述べていた。
【先発予想】
ドイツ代表:ter Stegen – Henrichs, Thiaw, Rüdiger, Gosens – Kimmich, Gündogan – L. Sané, Wirtz, Brandt – T. Müller
フランス代表:Maignan – Koundé, Upamecano, Saliba, Theo – Camavinga, Rabiot – Griezmann – Coman, Mbappé – Thuram