2023/09/13

「守備最優先」「リーダーのミュラー」起用で、不振ドイツがフランスを撃破!

©️picture alliance/dpa

 仮に1試合だけとはいえ、ドイツ代表ではスポーツディレクターを務めるルディ・フェラー暫定監督が、今回のフランス戦でどのような布陣で臨むかは大いに注目されるところであった。とりわけフリック監督最後の試合で右SB起用となった、ジョシュア・キミヒの起用法に関心が集まったものの、ただ筋肉系の負傷によりベンチスタート。代わりに起用されたのは、センターバックが本職で、フェラー氏がレヴァークーゼン時代よりよく知るヨナタン・ターであった。

 「日本戦ではあまりに簡単に失点していたように、いまは何より守備が課題だよ」試合前に指揮官は国営放送とのインタビューで説明。さらに今シーズンは負傷のため初先発となったトーマス・ミュラーについては、「エゴをなくすこと」「大局を見極められること」「チームを豊かにしてくれること」にあると述べていた。「彼はその責任感の高さから周囲の若手に気を配れる、指示を出すことができるリーダーだよ」

「理想的な」ミュラーの先制弾、「ワールドクラスの」サネの追加点

 そしてそのリーダーがこの試合を動かす。ニャブリと左SBで先発起用されたベンヤミン・ヘンリクスとの連携プレーで一気に左からPA内を駆け上がり、そこで中央でまっていたトーマス・ミュラーにセンタリング。これを体で受け止めボールを落とすと、即座に左足で振り抜いたシュートはそのままゴール左隅へと突き刺さった。「当然このようなチームを相手にして、早い時間帯でリードを奪えたのは理想的だったよ。」とフェラー監督。

 「そして闘争心をもった戦いぶりが実った」のが、リロイ・サネによる「ワールドクラス」の追加点だった。これにはターも「代表戦で最高のプレーをみせた」と絶賛。またフェラー氏はこの日、2−1での勝利を支えたドルトムントの観衆に「開始から終了まで見事なサポートをしてくださった」と賛辞。また前任者のハンジ・フリック監督についても言及しており、「試合の少し前に話した。また明日話す」と明かした同氏は、「3週間で解決策を見出したい」と、来月の米国遠征を睨み後継の監督招聘の予定について語っている。

ノイエンドルフ連盟会長「選手たちのクオリティに自信」

 またドイツサッカー連盟ベルント・ノイエンドルフ会長は、改めてフリック監督更迭について、「日本戦前にフリック監督は、もう実験段階は終わった。今後は基本的には同じアプローチでユーロに臨む」考えをもっていたことを明かし、「しかし1−4という大敗を目の当たりにしては、我々はもはや動きにでるほかなかった。明らかに機能していなかったし、何もパフォーマンスもみられていなかった」とコメント。だが選手たちのポテンシャルについては「クラブでは素晴らしいパフォーマンスを見せているし、CLを舞台に戦う素晴らしい選手たちがいるんだ」と述べ、「フェラー氏も同じ考えで多くの可能性があることで同意している」と信頼を強調した。

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