2023/09/22

ドイツ代表最年少監督となった、ナーゲルスマン「お金より大義が重要」

©︎IMAGO/Sven Simon

 既報通りドイツサッカー連盟は金曜午後、ハンジ・フリック監督の後任としてユリアン・ナーゲルスマン監督を招聘することを発表した。契約期間は来夏のユーロまでとなる10ヶ月となっており、就任に際してナーゲルスマン監督は「我々は自国でユーロを開催するという、非常に重要な局面の最中にある。これは数十年に1度のことなんだ。私としてはこの素晴らしいな国でこのような素晴らしい大会が開催されるという事実を何よりも優先的に捉え、この挑戦に大きな喜びを感じているところだ。ドルトムントで見せた戦いが、その船出になるものと思っている。来年は一丸となって大会に臨みたい」と意気込みをみせた。「話し合いは非常に良く、特に説得される必要もなかったよ。自国での欧州選手権は非常に刺激的であり、大きな挑戦。我々は多大な熱意を持ってそれに取り組んでいく。期待と責任感も持って。」

 また後任監督人事に携わってきた、ルディ・フェラーSDは戦後ドイツ代表史上最年少監督となった「ユリアン・ナーゲルスマン監督が当初より、我々にとっての最優先希望だった。彼は紛れもなく非常にサッカーの専門性に長けた人物であり、まだ若いが監督としてチームやクラブを活性化に導き、刺激をもたらせるということを全ての所属クラブでみせてきた。彼のもつサッカーに対する情熱は著しいものがあり、それが周囲にも伝わっていくものなのだろう」とコメント。「疑いなく彼はこの任務にこの上ない意欲をもって臨んでいる」そしてノイエンドルフ連盟会長も「非常にポジティブなものが生み出される」ことへの期待感を示している。ちなみにドイツ帝国時代の1926年にオットー・ネルツ氏が34歳と85日で監督を務めており、ナーゲルスマン監督は戦後ドイツ(もしくは連邦共和国)史上最年少監督ということになる。

 さらに先日のフランス代表戦では急遽ACとして、ルディ・フェラー暫定監督をサポートし、賛辞を受けていたサンドロ・ワグナー氏が、ドイツU20ACからA代表のACに昇格することも併せて発表。ルディ・フェラーSDは「彼のもつその素晴らしいエネルギーを、私自身も直接体験している」と語った。なおワグナー氏はかつてホッフェンハイム時代、ナーゲルスマン監督の下でドイツ代表に飛躍を遂げて、そのままバイエルンへと移籍。そしてこれからは指導者としてもナーゲルスマン監督の下で大きなチャンスを手にすることになる。加えてホッフェンハイム時代からの右腕であるベンヤミン・グリュックACも就任。

ナーゲルスマン監督「お金ではなく、大義が重要」

 そのホッフェンハイム時代にもナーゲルスマン監督は現在のような危機的な状況から、見事チームを短期間農地に建て直して残留。そして一気にチャンピオンズリーグにまで飛躍させた経験も持ち合わせている。その時にみせたアプローチは「典型的な残留争いを展開するクラブとは異なる」もので、無失点では勝てない、得点してはじめて勝利できるという信条の下、3バックを採用して攻撃的ポゼッションでハイプレスを展開。「攻守に渡ってそのアグレッシブさが求められるものだ。特にPA内でね。相手にプレッシャーをかけていくとうこと、厄介な対戦者になるということ。そして気迫をもてユーロに進む道でドイツ国民を鼓舞していきたいと思う」と意気込んだ。まずはそのホッフェンハイム時代を知るグリュックAC、そしてワグナーACが選手たちのメンタル面からサポートしていくことだろう。

ナーゲルスマン監督「お金ではなく、大義が重要」

 なお今回の招聘にあたりナーゲルスマン監督は、まずは2026年まで残していたバイエルンとの契約を解消。晴れてドイツサッカー連盟とユーロ終了(開催期間:2024年6月14日から7月14日まで)まで契約を締結しており(契約上は7月末日まで)、バイエルン側が違約金を求めなかったことや、ナーゲルスマン監督自身が大幅なサラリー減額を了承したとも言われているところ。「別に褒めてもらいたいわけでもないし、これまで十分にお金はもらってきたんだ。お金の話なんかよりももっとこの大会、そしてそこに続く道の方がずっと大切なことなんだよ」と36歳の青年指揮官。契約期間についても「契約書が魅力をもつのではなく、この任務自体が魅力あってのこと。もしその協力関係がうまくいくのであれば、私から何も否定するようなことなどないし既存の契約書に縛られる必要はない」と語った。

ノイアーへの明言避ける、主将は引き続きギュンドアン

 これからは来月9日から18日にかけて行われる米国遠征に向けた準備を進めていく。そこでは米国代表とメキシコ代表との親善試合が控えており、かつてバイエルンで指導した選手たち(ニャブリ、ゴレツカ、キミヒ、ミュラー、ムシアラ、サネ)ら恐らく再会を果たすことだろう。「楽しみにしているよ。選手たちとの仕事は本当に楽しかったし、選手たちのプレーを外からテレビで、自分の選手としてではなく見るしかできないことが、解任において何よりも私が辛く感じたことだった。本当に楽しみだ」。と述べつつ、ただマヌエル・ノイアーについては年始に同選手が親密にしていたGKコーチを解任したことで亀裂も生じていたが、代表招聘の可能性については「マヌエルには私はとにかく回復してほしいと伝えていたよ。重傷だったのでね。今は何より完調することが大事で、その時に改めて我々は評価することになる」とし、代役を務めてきたマーク=アンドレ・テル=シュテーゲンら「ワールドクラスのGKが何人もいるのでね。贅沢な話だよ」と付け加えている。なお主将については引き続き、イルカイ・ギュンドアンが務めていくとのこと。「私は彼のことを選手としても人間としても評価している」

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