2023/10/04
ヨアヒム・レーヴ監督「もっと早く、ドイツ代表を辞めるべきだった」

©︎IMAGO/Sportfoto Rudel
2018年でのロシア・ワールドカップ惨敗後、サッカーファンのなかでは既に、ヨアヒム・レーヴ監督のドイツ代表からの退任を希望する声があがっていた。そしていま振り返ってみた時、レーヴ監督本人もそうすべきだったと考えているという。「今思えばおそらく私は、よし、これからはまた新しい力が引き継いでいくべきだ、という口にしたほうがよかったかもしれないね」と、木曜日にリリースされるポッドキャスト『Spielmacher(プレーメイカー)』のエピソードの中で明かした。
前述のロシア・ワールドカップでは前回王者として臨むも、あまりに多くのことがうまく機能していなかった。「特に私のように長く監督と勤めていた場合、ある時点で道を譲り、次の監督に新しい刺激をもたらすための機会も与えないくてはならないものだと思う」とレーヴ監督。実際に世間からは逆風が吹かれていたにも関わらず、レーヴ監督はそれに抗うことを選択した。それを決意させた背景には、カタールワールドカップでの惨敗を受けて退任した、マネージャーのオリヴァー・ビアホフ氏との会話にあったという。「もう1度、この船を走らせようと。ぜひ次の大会で挽回したかったのだ」
しかしその次の機会となったユーロでは、グループリーグ敗退だけは避けられたものの、ベスト16でイングランドに0−2で敗れる結果に。そもそもレーヴ監督は2014年にブラジルワールドカップを制したときから、自身の職務に対して疑問を感じていたようで、「長い間その目標に向かって取り組み、そしてそれを達成したことでなんとなくだが、自分の中にある種の虚無感が芽生えていた」つまり最大のタイトルを獲得した今、それ以上に自分を突き動かしてくれるものはいったい何なのか?「そこから自信喪失という部分にも繋がったのだと思う。そんなことはそれ以前の8年間で、一度たりとも感じたことのなかったものだよ」と、いまなおフリーが続く指揮官は言葉を続けた。