2023/10/06
FIFA、2030年は3大陸開催。「これで34年サウジ開催は決定的に」

©︎IMAGO/ULMER Pressebildagentur
FIFAは2030年にはワールドカップ100周年を記念して、3大陸にわたる6カ国での開催を発表した。基本的なホストはモロッコ、ポルトガル、スペインとなることが満場一致で決議されており、ただ第一回開催のウルグアイの首都モンテビデオでセレモニーを行い、そこではアルゼンチン、ウルグアイも含めた3カ国で実際に試合も実施。ただそもそも2026年の中北米大会でも、環境問題を考慮して長距離移動の問題が指摘されており、今回は6カ国ということで強い批判の声が浴びせられているところ。また環境問題とともに、今回は人権問題にもFIFAの姿勢が問われており、今冬開催のカタールでも問題視されたが、いまはスター選手を爆買いしてのスポーツウォッシングが批判されるサウジアラビアが開催を希望。3大陸の枠が一気に消えることで「2034年開催に敵なしでの道を開いてあげた」とヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)のミンキー・ウォーデン氏は指摘。たしかにオーストラリアも意向を示しているとはいえ、サウジはすでにアジアサッカー連盟からの支持をとりつけたことから、もはや時間の問題との見方もある。
UEFAに続いて、FIFAもロシアユース代表参加を決定
UEFAと同様にFIFAもまた、ロシアユース代表の国際大会における参加を容認する判断を下した。これは水曜日にバーチャル形式で開催された会具の中で決定したものであり、その中にはドイツサッカー連盟からベルント・ノイエンドルフ会長の姿も。その結果でロシアのU17代表は来年ドミニカ共和国で開催されるワールドカップ出場権をかけた予選に参加することとなった。なお直近では11月10日から1ヶ月ほどインドネシアにて、U17ワールドカップが開催されるものの、これはまだ時期尚早と判断。なお参加チーム名はロシアサッカー連盟で、ユニフォームはニュートラルなものを着用し、国歌斉唱も国旗掲揚もされない。またA代表については引き続き参加禁止となる。UEFAにて同じ決断が下されたとき、賛成票を投じていたルメニゲ氏とヴァツケ氏は、戦争の被害者である子供達を巻き込むべきではないとの理由を説明していたが、ボイコットを促したウクライナをはじめとしていくつかの国の賛同が得られておらず、イギリス、ポーランド、スウェーデン、ルーマニアもウクライナへの支持を表明している。
ユーロ2028、2032開催地が実質内定に
また一方でUEFAにも動きが見られた。トルコサッカー連盟が2028年度のユーロ開催招致を見送ったため、これで唯一の候補となった英国とアイルランドの共催への道が開かれることに。そしてトルコは代わりに2032年の開催に向けて、イタリアとの共催申請を受け入れたことを明かした。これによりすでに両大会の開催地は、実質上内定の状態になったといえる。ただ最終的な決定はあくまで、10月10日にスイスのニヨンで開催される会議のあと。