2023/10/09
フェラーSD「ドイツ代表監督?望めばできたかもしれないが・・・」

©︎ kicker
これからドイツ代表はユリアン・ナーゲルスマン新監督とともに、アメリカへの遠征に出かけそこで、アメリカ代表とメキシコ代表とのテストマッチを開催する。前回の日本代表戦での敗戦後にハンジ・フリック監督が解任され、そして自ら続くフランス代表戦で指揮をとったルディ・フェラーSDは、改めてその後に元バイエルン指揮官の招聘に成功したことについて「幸運だったよ」とキッカーに対してコメント。「この言葉はよく使われるものではあるがね、ただ今回はまさにぴったりな言葉だ。明らかにね。クラブレベルと同様に監督を探さなくてはならない時期に、市場に希望するタイプがいないことが概ね起こるものだ。だからこそユリアンがフリーだったことは非常に特別だったのだよ」と言葉を続けている。
特に今年の春先に解任となっていた若き指揮官については、「数週間、いや数ヶ月前から、ヨーロッパ中にクラブから信じられないほど、多くの問い合わせを受けていたことは明らかなことであり、またこれから別の連絡だって舞い込む可能性は十分にあったのだよ」と、レヴァークーゼンのバイ・アレナにてフェラーSDは振り返った。「ただ私とノイエンドルフ連盟会長んとの話し合いでは、何かうまくハマった感覚があった。彼にとっては今回の就任について、あまり思い悩む必要はなく、むしろ心からやりたいという気持ちをもっているようだった。そして何よりも彼がこの役割において、適任であることも明らかなことだったよ」
それまでドイツ代表の後任候補についてはルイ・ファン・ハール監督やロジャー・シュミット監督、ユルゲン・クロップ監督など、かず多くの名前が浮上しており、また前述のフランス代表戦で2−1と劇的な勝利で観客をわかせたフェラーSD自身にも、監督復帰待望論が浮上。「仮に私が自ら手をあげていれば、おそらくはそのまま続投となっていたかもしれない。でもね、率直にいって、私が決して最善の答えではないと思うよ。最善の解決策は、ユリアン・ナーゲルスマンだ。フランス戦1つでうまくいったからといって、それでそのまま先にすすもうというのは、そもそも私の信念にも反するものだ」との考えを示している。ただこの勢いに乗って、ドイツ代表が自国で開催するユーロでは、サッカー強豪国としての威信をかけて成功を期待していることだろう。しかしフェラーSDはあくまで「これはサッカーの大会なんだ」と過剰反応に警鐘を鳴らす。「それは皆が肝に銘じておかなくてはならないことだよ。私たちとしてはこの国の人々に、ぜひ喜びをもたし、明るい話題を提供できればと思っている。できることならそれが、4週間にわたって続くといいね。選手たちとしては自国でのユーロに参加できることを、大きな特権として受け止めるべきだろう」
またフェラーSDは、これから向かう米国遠征への批判について、「私も最初は瞬間的に、ん?その必要があるのか?と思ったよ。ただ少し考えてみると当然の事のように思う。2026年にワールドカップが開催されるまでに、代表チームとしてアメリカで自分たちの姿をみせておくと。そしてこの類の遠征は団結力を高めるのにうってつけである事。とりわけそれは監督交代後で求められるものだからね。また外部からの雑音の遮断という効果もあるだろう。そういった細かな利点がいくつもあるんだ」と指摘。ただこれが理解と結果を得られるには「当然、すべての試合に勝利していきたいよ。ただ重要なのは、どう我々の姿が見られるかだろう。それは自分たち自身にもよるし、メディアの皆さんにもよるし、それを受け止めるみなさんにもよる。テレビでもスタジアムでも。だから我々は即座の成功が求められるんだ。そしてトルコ戦やオーストリア戦でも良い結果を得て、良い締めくくりとしたい」と意気込みをみせた。