2023/10/18
ドイツ代表デビューのフューリヒ、周囲から多くの賞賛と祝福

©︎IMAGO/MIS
決してクリス・フューリヒは相手に失礼な態度をとりたかったわけではなかった。だがそれでも受け取ったメッセージに対して、十分な返答をするだけの時間がなかったのだ。これはドイツサッカー連盟のウェブサイトにて語られたもので、「これほどたくさんのお祝いのメッセージを受けとってしまうと・・・」と同選手は語った。「親しい人にメッセージを書いたり電話したりしようとは努めていたんだよ。でもあまりにも多すぎて・・・」
それはたった10分間の出来事だ。ドイツ代表初招集を受けた25歳のアタッカーは、さっそくその初戦となった米国代表戦にて、終盤10分間に出場。そこで8回のボールタッチを記録しており、「この一歩を踏み出せたということ。それはもう言葉では言い表せない気持ちさ。まさに子供の頃から描いていた夢なのだから」と言葉を続けている。
ちなみにそんなフューリヒについて、最初の練習を終えたトーマス・ミュラーは、「いったいこれほどの選手がなぜ、ここまで脚光を浴びなかったのだろうか。それには驚くよ」と述べ、「これほど機知に富み、俊敏性と優れたシュート技術を備えた選手が、どうして20代のなかばになってからポテンシャルを発揮することになったのか」その疑問を抱いているのはきっと、ミュラーだけではないだろう。
ヴォールゲムートSDも賞賛、兄だけが観戦できず
シュトゥットガルトのヴォールゲムートSDは「10分間で良いボールタッチをみせていたね。投入された時にはもう試合は大勢が決してはいたのだが、それでも彼はうまくフィットしていたと思うよ。順調に良い仕事をしているね」と目を細める。
またパーソナルトレーナーの導入などの変化についても指摘するフューリヒは、こういった声にも「僕はあまり過去を振り返ることが好きではないんだ。ここにいられることに感謝しているし、ここ数年間で多くのことを学んできたと思う。目標を達成できれば、それはそれで幸せなものだよ。遅かれ早かれ関係なくね」と前を向く。
その様子は当然ながらテレビの前で待ち構えていた、フューリヒの家族も見守っており、しかしながら兄のマルコだけは、目にすることができなかったという。「彼は休暇中だったんだけど、そこでのインターネットの調子が悪くて、あまり見れなかったらしいんだ」とフューリヒは明かした。