2021/03/02

何かと注目のボルシア対決「テルジッチvsローゼではない」


 ボルシア・ドルトムントとボルシア・メンヒェングラードバッハ。同州に本拠地を構えるクラブ同士による『ボルシア対決』は、5週間前の後半戦初戦にて行われ4−2でグラードバッハが勝利。しかしながらマルコ・ローゼ監督就任発表以降、グラードバッハは公式戦5試合連続未勝利で、うち4試合で敗戦。逆に息を吹き返してきたドルトムントとは、当時と様相が大きく異なってきている。
 そんな両者の対決を前に行われた会見では、当然のことながら来季よりドルトムントの監督へと就任する、マルコ・ローゼ監督の話題を避けて通ることはできなかった。ただテルジッチ監督は「これはテルジッチvsローゼではなく、ドルトムントvsグラードバッハなのだ」と強調。とりわけバイエルンが既に姿を消したドイツ杯における、4強入りをかけた戦いであり、タイトル獲得の好機からそもそも両チームのモチベーションは十分だ。
 そしてその大一番を前にしてさらに、苦しい時期を乗り越えて手にした、先週のCLセビージャ戦での勝利から得た自信というものが、「確かに功を奏しているといえるね。ただその土台にあるものは、それ以前から良い感じになっていた練習での取り組みより培われてきたものだ」と、ミヒャエル・ツォルクSDは強調。指揮官も「ここのところはうまく息があったプレーができているね」と手応えを示す。
 なお発熱を抱えていたトーマス・デラニーについては、この試合でメンバー入りできるかは不透明となったまま。「2日間は完全休養していたしね。明日朝の練習では期待しているところだよ」とテルジッチ監督。だが古巣戦に挑むダフード、そして若手ベリングハムの好調さからも、いきなり先発復帰は考えられないだろう。なおアザールとザガドゥは週末にすでに復帰している。

ローゼ監督「移籍発表は、メディアの重圧から」


 
 その一方でグラードバッハのローゼ監督は、重圧について問われると「外部の話だ」と述べ、「私は普段通りのプレッシャー」と「期待感」も感じているようで、「この戦いはローゼのことではなく、クラブのこと、目標が何より重要なのだ」とコメント。新天地での意思決定プロセスへの関与を問われても「考えにもないことに答えるつもりはない。ここに全神経集中させている」と語った。
 ただドルトムント戦との対決が控えていたにもかかわらず、敢えて移籍を発表したことについては、「メディアからの重圧」で「公言せざるを得なかった」という。選手への影響はいかほどなものか?確かに発表から勝てない日々が続き、「サッカーは結果が全てだからね。ここのところはうまくいかなかった。でも気落ちしてもしょうがないし、前を向いて重要な戦いに臨まないと」

ホフマン「選手たちは監督の移籍は気にしてない」


 そう語ったヨナス・ホフマンは、改めてローゼ監督の問題について、選手側としては「誰も気にしていないと思うよ。これから重要な試合があるんだし。そのことに集中するだけだよ。ローゼ監督の決断はプロとして受け止めているし、十分に話し合いもしているんだ。監督も全身全霊をもって取り組むだろうし、最後まで力を尽くしてくれるだろう」とコメント。ローゼ監督しても、クラブとして1995年以来となるタイトル獲得という、大きな置き土産を残していきたい。
 

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