2021/09/20

進化が止まらないハーランド、空中戦の課題も克服


 2020年1月RBザルツブルクからボルシア・ドルトムントへと加入して間もなく、いかにこの怪物が得点能力に優れた選手であるかは一目瞭然であった。恵まれた体格で、猪突猛進の勢いでゴールへと迫り、その得意の左足でゴールを量産していくその姿は、まさに規格外の一言に尽きる。ただそれと同時に、右足と、そして194cmという身長からは意外かもしれないが、空中戦といった部分ではまだまだ、伸びしろを感じさせていたこともまた事実ではあったのだが。
 特にハーランドはゴールを背にしたポストプレーにおける技術に欠けていた。しかしながらハーランドの特徴は、その卓越した得点能力だけに限られたものではない。飽くなき向上心で常に上を目指す若者でもあり、同僚のマッツ・フメルスは「エルリングにはたくさんの長所があり、さらに短所についても克服をみせてきている」と評価。昨季でもそのフメルスやテルジッチ前監督らとともにハイボールへの対応に取り組んでいたハーランドは、今季からは元FWツィクラー氏とともに、空中戦や右足のフィニッシュについて着手している。
 そしてそれがすでに結果として現れてきており、まだブンデスリーガも開幕して5試合のみだが、ヘディングでの得点は2得点をマーク。ローゼ監督も「非常にしっかりとした、ヘディングテクニック」に賛辞を送っており、フメルスも「これだけヘディングで上達をみせているとなると、今シーズンではさらに10得点は上乗せできるんじゃないか」と称賛。特にウニオン戦で見せたムニエからのセンタリングに合わせたプレーは、それほどまでに実に見事なものであった。
 

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