2023/01/30

ドルトムント3連勝、テルジッチ監督はジャンを称賛

©️IMAGO/RHR-Foto

 日曜に開催されたバイヤー・レヴァークーゼン戦での勝利後、ボルシア・ドルトムントのエディン・テルジッチ監督は「結果にもパフォーマンスにも非常に満足している」とチーム全体に対して評価し、「期待通りの激しい試合」で、序盤は多少不安定だったものの安定した、成熟したパフォーマンスを試合を通じて披露。とりわけエムレ・ジャンに対する賛辞をおくった。

 「正直、レヴァークーゼンの先発がどうくるかわからなくてね」とDAZNとのインタビューにて語った指揮官はそのため、ジャンを底のボランチに配置して、ベリンガムとエズカンをCMFへと配置。「エムレをあそこに置くことで、常に2人のセンターバックの間に入れるようにしたんだ」と狙いについて説明している。

 立ち上がりからレヴァークーゼンのハイプレスによってビルドアップに問題を抱え、また相手トップ下のヴィルツにスペースが生じるなど対応を余儀なくされたドルトムントは、前半15分にジャンを底のボランチに入れてビルドアップのサポート、さらに守備面ではアウトサイドに不用意にスペースを作らないようケア。

 そして実際にそれが功を奏する形で20分後には、レヴァークーゼンの可変的なオフェンスをうまく封じ込めることに成功しており、ジャンは時折ズーレとシュロッターベックのCBコンビの間に入りながら、ドルトムントのディフェンス面のみならず全体的な安定感構築に貢献していった。「対人戦におけるタフネスさを注入したことが非常に大きかった。それにコンパクトにまとまっていれば失点はしにくいものだよ」

 その言葉通りに最終的にはシステムを見出したところで「あとは完全にゲームをコントロールできたよ」とテルジッチ監督。時にレヴァークーゼンが4人を並べて攻撃を仕掛けてきても対応をみせており、「選手を入れ替えずに彼自身が柔軟に対応できる。ああいう選手がピッチにいてくれるのはありがたいね」と惜しみなく賞賛。攻撃面でもウィングがPA内に入りやすくなっている。

 しかも最終局面ではレヴァークーゼンが4枚のオフェンスで猛攻を仕掛けてきたことで、ジャンは完全にセンターバックへと配置。それもうまく対応してみせ、「ボールに対する判断が非常に早く、またボールを奪うタイミングも非常に良かった」と指揮官は評した。

 一方のジャンは「もっと良くなれるし、みんなもそれはわかっている。またこれをみせていって、アクセルを踏み込んでいくことが目標となるよ。練習でも試合でもアピールしていきたい。それでよくなっていくはずだ」と意気込みをみせ、「僕にとって大きな試合となってね。これまでは個人的には全然満足いかなかった」と強調。そのなかで今回の柔軟なアンカーという役割に「とても自分にマッチしている」と手応えを掴んだようだ。

コーベル、アデイェミ、ハーラーらも活躍

 そのジャン以外で勝利に貢献した選手としては、幾度となく好セーブをみせたグレゴール・コーベル、そしてようやく初得点を決めたカリム・アデイェミだろう。テルジッチ監督は「ウィングの選手にはファーサイドからペナルティエリアに入るように要望していた。それをうまくやってくれたね」と評価。

 一方のアデイェミは「ハーラーに通してくれといったら、通してくれたんだ。でも驚いたよ、小さな声だったからね。素晴らしいプレーをみせてくれた」と述べており、指揮官も「あの場面のみならず、ハーラーは重要な時間作りに貢献してくれ、相手の守備陣を忙しくさせ、お膳立てしてくれた。本当にとても良かったね。」とコメント。改めてチーム全体に「今日は本当によくやってくれた」と労っている。

CL出場圏内に再浮上

 これで念願のチャンピオンズリーグ出場圏内へと再浮上、加えてバイエルンへの距離もここ3試合で6も縮めることができた。「まだまだ先は長い」と指揮官。「今回順位は上がって重要な場所との距離も縮まっているし、レヴァークーゼンとは更に差を広げることができた。でも次のステップに進むことが重要だよ。」

 特に「うちの最高のベンチ」と胸を張る選手層の厚さは、負傷に苦しんだ前半戦ではみられなかったものでもある。「今、こういう贅沢な悩みを抱えていることは嬉しいね」と語ったテルジッチ監督は、「決して簡単な仕事ではないが、私としては素直に誠実は判断を下していきたいと思っていると語った。あとは結果を伴わせていくだけだ。

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