2023/02/10

今季ブンデス3試合先発も、CLでは4試合先発のエムレ・ジャン

©️IMAGO/Kirchner-Media

 ブンデスリーガでは15試合中3試合しか先発出場の機会を得られていないものの、一方でチャンピオンズリーグでは6試合中4試合で先発起用されている、エムレ・ジャン。「なぜそうなっているのか。それは僕にもわからないよ」と、kickerチャンピオンズリーグ特集号にて語った同選手は、「チームではよく、”ミスター・チャンピオンズリーグ”なんてからかわれているんだよ」とも明かした。「でも当然、なるべく多くの試合に出場したいとは思っているけどね」

 ただ年明けとなってからは、そのリーグ戦においてもジャンの出番は着実に増えてきており、もちろんチャンピオンズリーグ16強での出場も期待できるだろう。「確かにチェルシーは今季当初はベストコンディションにはなかった。でもいまのメンバーをみてみて、彼らがあきらかなトップクラブであることはよくわかるものだよ」とジャン。プレミアではまだ期待値を大きく下回る順位にはあるものの、爆買いによってパワーアップした今のチェルシーとは「僕たちは互角に渡り合えると思う」と評価している。「ここまで良いシーズンではなかったということは彼らも認識しているだろうし、まだ普段ほどの自信はもてていないかもれしれない。逆に僕たちは何も怖がることはないし、8強入りは当然クラブの誰もが強く信じているものだよ」

 つまりは精神面での優位性を示しながら、さらにドルトムントは高みをめざしており「僕たちは大きな夢をもっているんだ。可能な限り大きなものを。それは人によっては現実的ではないという声もあるだろう。でもそれこそが常に僕たちの目標であり続けなくてはいけないし、見もしない夢を実現できるとも思えない」とジャン。ただその一方でチェルシーとのこれまで7度の対戦では、ドルトムントはわずか1勝にとどまっているが、「たったそれだけ?もっと多いんじゃないの?確かに彼らとの対戦は決して容易なことなどなかったけれど、でも基本的には楽しんでいたよ」とあくまで対戦を心待ちにしていたさ。

年明けから5連勝、選手層に厚みが出たドルトムント

 
 今年に入ってからボルシア・ドルトムントは5連勝と絶好調であり、とりわけエムレ・ジャンやユリアン・ブラント、なによりセバスチャン・ハーラーなど、負傷や状態の悪化に苦しんだ選手たちが復活を遂げ、いまやチームのキーパーソンとなっている。逆にいえばそれだけテルジッチ監督は贅沢な悩みを抱えているところであり、たとえばダフードは肩の負傷も癒え「明日のピッチに立つことに問題はない」が、中盤ではジャンが定位置を確保。精力的なベリンガム、安定感が増してきたブラント、また上昇気流に乗ってきたエズカンなど、連勝中という勢いの中で多くのオプションが控えている。レイナのようにジョーカーとして3得点を決めてもまだ今季初先発を待ち続ける選手もいれば、ゲレイロのようにフライブルク戦で3アシストもボーフム戦では一転ベンチに。

 その理由はボーフムというチームを考えた時にリエルソンのようなスピードある選手を起用したかったためであり、同様の理由で右サイドではヴォルフの代わりにシュロッターベックを起用。そういった事情などを指揮官は選手たちに対し積極的にコミュニケーションをはかって伝えているところ。ボーフム戦でいえばレヴァークーゼン戦と同様にモデストが優先的に起用されてしまった、ユスファ・ムココもその対象の1人だ。「ユスファはこれからも重要な試合で起用していくし活躍を期待している。また得点をとってくれると信頼をよせているよ」と指揮官。前述の通り高みを目指していくには、「チームとしての活力」が求められるものであり、比較的落ち着いてもすぐ悪化したりもするものだ」と説明。アデイェミの出場停止など、不測の事態に対応するためにも選手層の厚みは好都合だ。

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