2023/02/14
コーベル「GKとしてノイアーの気持ちは良くわかる」

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今季ここまでブンデス16試合に出場して7試合でクリーンシートをマーク。キッカー採点平均ではGK部門トップ(全体でもトーマス・ミュラーに次ぐ2位)につけるボルシア・ドルトムントの守護神、グレゴール・コーベルはkickerとのインタビューの中で「今年はとてもいい試合ができているとは思うね」とコメント。「ただもっとうまくやれたと思える場面も、確かにいくつかあるけどもね」と言葉をつづけた。おそらくそこで即座に思い浮かぶのは、ウニオン・ベルリン戦で敗戦を決定づけた0−2での失態だろう。
実はスイス代表GKにとってゴールキーパーとなるまでには紆余曲折があり、とりわけ自身の父親がアイスホッケーにおけるプロプレーヤーとしての活躍をみせていたという背景があるのだ。「でも僕には残念ながら、アイスホッケーの方での才能には恵まれていなかったんだ」とコーベル。「父からはプロ選手というものが何たるかを教えてもらった。でも僕はそれでもサッカーしかできなかった。しかもそれもゴールキーパーだけ。他のポジションは選択肢にもされなかったね」
そのため「ゴールを決めたいという気持ちはあったんだよ。でも今は、それを守らなくてはいけない側なんだ」と笑顔で語ったコーベルは、いまやブンデスリーガを代表するゴールキーパーの1人としての飛躍を遂げている。そんな中でブンデスでは年明けより、ゴールキーパーに関し大きな話題となっており、マヌエル・ノイアーが長年懇意にしていたタパロヴィッチGKコーチの突然の退団について、クラブ首脳陣に対する不満をメディアに対して公言。
このことについてコーベルは「GKである以上は、ある程度はこういうことにも対応しなくてはいけないものだけど」としつつも、その心理面については理解を示し「バイエルン以前から支えてくれていた人物なんだ。基本的にGKとGKコーチの関係性は深く、そもそもコーチが自分のことしかみていないポジションというのはここしかない。だからより踏み込んだやりとりができるんだ」と言葉をつづけている。
一方でバイエルンはその後任として、かつてコーベルを指導したミヒャエル・レヒナー氏をホッフェンハイムから招聘。今季8試合のクリーンシートを記録するカスティールスはじめ、ケルンの守護神シュヴェーべ、ホッフェンハイムの守護神バウマンなど、ブンデスリーガを代表するGKらを育て上げたその手腕が高く評価される同氏について、「16歳ときにスイスからホッフェンハイムに来た時、何より1vs1に集中して練習した。これがドイツ式なのかと思ったものだね」と振り返った。