2023/03/10
ドルトムント、更にロイスもレヴィアダービー欠場か

©︎Getty Images
火曜夜に行われたチャンピオンズリーグ16強チェルシーFC戦では、疑惑のPK判定もあり年明けから続く連勝がストップ、さらにCL敗退を喫した上にユリアン・ブラントが負傷離脱となってしまった、ボルシア・ドルトムント。とりわけ攻撃陣ではブラントと同様にチームの飛躍を支えていたカリム・アデイェミをはじめ、ユスファ・ムココも離脱中などテルジッチ監督はそのやりくりを迫られているところ。そこにさらに今度はマルコ・ロイスが「2日前からひどい風邪をこじらせていてね。今日チーム練習に参加できるかどうか見極めて行かなくてはならないし、明日朝まで決断が伸びる可能性が高いとは思う」と指揮官が明かした。
特にドルトムントでは「シーズンで15得点、20得点と決めてくれるストライカーいてこそ、現在のリーグにおける地位をもてるものであり、今の我々にはそれが欠けている」と嘆くように、前述のブラントが8得点とチーム最多。16人が分散して得点をしている状況で、昨季に得点を量産していたハーランドの後釜として獲得したセバスチャン・ハーラーが、精巣がんのために前半戦を完全に棒に振ったという不運もあり、テルジッチ監督の攻撃陣でのやりくりはシーズンを通した課題となっている。今はそのハーラーを完調に導くため「一緒に取り組んでいるところだ。試合への出場や練習、追加練習なども含めてリズムを取り戻し、そして得点を決められるようにね」と指揮官。「彼が最高潮になるにはとにかくピッチに立つしかない。そのためのサポートをしていくよ。日々話をして確認しているし、これまでの経緯も決して忘れてはいけない」
コーベルの出場の可否は未定、アデイェミは次節から
ここ2試合で欠場中の守護神グレゴール・コーベルに関しても引き続き出場は未定のままとなっており、「彼の場合は日々様子を見極めていかなくてはならないんだ」と説明。そのためこれまでと同様にアレクサンダー・マイヤーが代役を務めることになるだろう。一方でチェルシー戦では出場停止となっていた、ユリアン・リエルソンについては戦列へと復帰。アデイェミに関してはまだシャルケ戦では時期尚早ながら、その翌週の代表戦直前となる1.FCケルン戦では「オプションとなる可能性が高い」との見通しが示されている。そして宿敵とのダービーに向け「我々も、そしてシャルケも離脱選手を抱えているが、それでもこれまでのように気迫がぶつかり合う独特の戦いが繰り広げられることだろう。順位はこの際関係ない。この90分間、それが全てなのだ」とテルジッチ監督は意気込みをみせた。
テルジッチ監督、クロップ超えなるか
今回で通算100回目となる、ドイツで最も大きな盛り上がりをみせる『レヴィアダービー』だが、実はそのうち最も多い結果はスコアレスドローで11試合(93年から10試合)。それに次ぐのは1−1での同じくドローであり、ブンデスリーガにおける対戦成績でこれほどスコアレスドローが多いカードは同じくシャルケと、グラードバッハによる11試合のみだ。まさにシャルケはスコアレスドローのエキスパートといえ、今季後半戦からはブンデス記録となる4試合連続のスコアレスドロー記録を樹立。しかも後半戦通算記録は5でそれさえ更新しかねない勢いである。ただ逆にドルトムントは117試合連続でスコアレスドローがリーグ戦でなく、これは1971年10月から75年8月まで記録した、同じくシャルケがもつ128試合連続にこちらも迫っているところ。
スコアレスドローの鬼vs117試合連続スコアレスドローなし
ちなみに連勝はチェルシー戦にてストップしたものの、ブンデスリーガにおける連勝ではテルジッチ監督は8を記録中。仮にシャルケ戦にて勝利をおさめれば、ユルゲン・クロップ監督をも上回るクラブ新記録を樹立することになる。ちなみにブンデスの歴史の中でも8連勝以上を記録した指揮官はウド・ラテック、パル・チェルナイ、オットマー・ヒッツフェルト、ヘネス・ヴァイスヴァイラー、フェリックス・マガト(各2回)、ペップ・グアルディオラ(3回)、ユップ・ハインケス(4回)のみであり、最長記録はペップ・グアルディオラ氏で、2013年10月から2014年3月までに記録した脅威の19連勝だ。