2023/04/08

ドルトムント:大一番で痛恨の2連敗、その陰にあるベリンガムの不振

©︎IMAGO/Eibner

 今年最初の代表戦明けよりボルシア・ドルトムントでは、リーグ戦ではバイエルン・ミュンヘンとの首位攻防戦、そしてその3日後にはドイツ杯準々決勝RBライプツィヒ戦という、まさにシーズンを占う重要な局面を迎えていた。とりわけ年明けから続いていた見事な快進撃は代表戦前にストップ。チェルシー戦ではCL敗退を喫し、宿敵シャルケにはリーグ戦での連勝が止められるなど、暗雲が立ち込めてきていただけによりここでの重要度は増していた。しかしながら中盤の軸となるはずのジュード・ベリンガムは、バイエルン戦ではキッカー採点4.5と精彩を欠いてチームも4失点で敗戦。さらにその後のライプツィヒ戦に至っては先発メンバーからさえも外れていたのである。いかなる理由があってのことか?それはエムレ・ジャンによる「彼はまだ学ぶべきことが山積みなんだ」という言葉からも良いものではなかったことだろう。

 エディン・テルジッチ監督は「日曜日のバイエルン戦の後で、我々は1対1で話し合いをしたんだ」と金曜に行われた記者会見にてコメント。「そこで我々は良かった点とそうではない点についてチェックしており、そこで原因を模索していく中で彼は、十分なフレッシュさがないという結論に至ったのだ」と言葉を続けている。その直前に行われた代表戦期間においてベリンガムは、イングランド代表の一員として85分間、さらには86分間と2試合にわたってプレー。「それは我々の思い描いていたものとは異なるものだった」と指揮官は認めつつ、「ただそれもしょうがないこと。彼はバイエルン戦に臨むにあたってベストを尽くしてくれたし、常にピッチにたってテストマッチでも勝利したいという気持ちも理解できる」とも。そして「ライプツィヒ戦では少し休暇にでも出したような気分だが、実際はそうではない」と述べ、今週末のウニオン戦では「普段通りにピッチに立つ」ことを期待しているという。

 特に指揮官はベリンガムのみならず全ての選手に対して「異なる表情をピッチ上でみせる」ことを期待しており、嫌な流れにあるとはいえ「バイエルンとはまだ勝ち点差は2」しかない。「これまでそうじゃないことが多かった」ことを踏まえても、ここで奮起して3位ウニオン・ベルリンとの上位対決を制したいところ。「ただここ2試合で見せていたようなパフォーマンスでは、何の助けにもならんさ。この2つの低調なパフォーマンスは、我々(コーチ陣も含む)によるもの。バイエルン戦では少なくとも立ち上がりは良かったが、あの出来では。そこでコーチには選手起用の責任があるし、また選手にはピッチ上でプレーする責務がある。それをみせるのではな明日からではなく今日から。自分に厳しく批判的になり、自らのエゴを横においてもう2度と同じ事を繰り返さないように講じていなくてはならない」と意気込みをみせた。なおこの試合では膝を打撲したセバスチャン・ハーラー、そして背中に問題を抱えるトーマス・ムニエには疑問符がつくものの、カリム・アデイェミは「セカンドチームでいい練習が行えた」ために復帰予定となっている。

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