2023/05/05

クロップ監督もチャレンジ制度導入を支持「あれでVARにならないとは」

©︎picture alliance / SVEN SIMON

 ユルゲン・クロップ監督といえば、しばしば審判員、特にサイドラインに立つ第4審判員との感情的な姿が、ブンデスリーガ時代より今までもよく知られた話であり、先日のトッテナム戦においても同様の姿を見せた結果、左大腿筋に負傷を負うというアクシデントにも見舞われていた。

 その一方で古巣ドルトムントにおいても同じ週末に審判の判断に頭を悩ませており、ボーフム戦にてダニーロ・ソアレスがPA内でカリム・アデイェミに対して行なったタックルが、主審がPKとせずVARも介入を見送ったことに、クロップ監督も「この世のものとは思えない」と苦言を呈している。「せめてあれほどのプレーがVARにならないようでは・・・」

 事実サシャ・シュテーゲマン審判員は、その後に誤審であったことを認める発言を行なっており、このシーンがきっかけとなって更にVARに関する議論がヒートアップをみせているところ。特にチャレンジ制度の導入についてはケルンのバウムガルト監督が「前後半に各チームで1つずつ持てれば意義があるだろう」と述べ、さらにドイツサッカー連盟でVARを統括するヨッヘン・ドレース氏も導入へ前向きにコメント。

 ただボーフムのレッチュ監督が「一考の価値はある」としつつも、「ちょっと考えた分では、ただ難しいことではあるだろうとは思うね」と述べるように、例えば長年トップレフェリーとして活躍してきたフェリックス・ブリヒ審判員は否定的な見方をみせており、仮に導入となっても詳細まで詰めていく時間が求められることになるだろう。

 それでも導入は正しい方向への1歩となる、そうクロップ監督は強調する。「チャレンジ制度は、将来的にあのような事態を避けるための、解決策となるはずだ。それにこの方法の有効性を示すエビデンスはかず多く存在する。例えばホッケーでは、このチャレンジ制度がもつ価値は以前から証明されてきたことだ。サッカー界にとって興味深いアイデアだよ」

 なおキッカーによるアンケート調査の結果、チャレンジ導入に向けた賛成の声は、6万人以上の調査結果として86%が、監督によるチャレンジによって証拠映像の検証を求めることを賛成しているところだ。

ボルシア・ドルトムント ボルシア・ドルトムントの最新ニュース