2023/05/15
レアルと合意間近報道も、ベリンガム残留をドルトムントが諦めない理由

©︎Getty Images
ボルシア・ドルトムントでは昨年のエルリング・ハーランドと同様に、今年もジュード・ベリンガムをめぐりレアル・マドリードなど、メガクラブを巻き込んだ移籍騒動の最中に置かれている。ただ日曜夕方にTV番組『Sky90』に出演したセバスチャン・ケールSDは、ベリンガムとハーランドの状況が異なる点について強調した。「たしかに契約に例外条項が含まれていたり、移籍先候補として1つのクラブしか浮上していないとすれば、その状況は異なるものではある」
つまりベリンガムはそのいずれにも該当せず、「例外条項も存在しないし、ここでの契約はまだ2年間残されているのだ」と説明。「一時は彼がこのチームに残ることはないような感覚も持ったこともあったし、絶対に残るだろうと思った時期もあったよ。いずれにしてもシーズン終了後には彼を巡るこの争いは再びヒートアップしていくことにはなるだろう」と述べており、あらためてドルトムントでは契約延長の可能性さえも視野に入れていることを明かしている。
「チャンスがまったくないとは思っていない。例えば今シーズン、我々がバイエルンを倒してブンデスリーガを制し、いかにクラブとして高みを目指しているかを示すことができれば、それはベリンガムに対する1つのシグナルを送ることになるだろう」だからこそ今はブンデスリーガ優勝争いのことだけにチームとして集中しており、ベリンガムに対して決断へのデッドラインを設けているわけでもない。
「ジュードがこのタイトルを是が非でも獲得したいと思っていることはわかっている。本当に彼は集中していて、こういう問題にまったく巻き込まれてなどいない。無論彼の両親とも連絡はとっているし、定期的に試合を見にきてくれてもいる」とケール氏。「彼は自分が何をしたいか、何ができるかを理解している。練習、環境、コミットメントに高い要求をもっており、ベンチマークとなることも望んでいる。非常にプロフェッショナルだ。自分に厳しく成熟さもある選手だよ」
そして改めて「ベリンガムについては我々は非常に落ち着き払っている。当然ながらさまざまなシナリオについて準備していかなくてはならないことだし、仮に失うことになれば競技面において大きな痛手だ。ただそれなりの資金も手に入るだろうし、そういった穴埋めはこれまでに我々がみせてきたものではある」と述べ、「とはいえ単純に1人の選手で置き換えることはできないだろう。彼はとんでもない選手になる可能性を秘めた選手なのだから。大金を積むからといってどうにかなるわけでもない」と語った。