2023/05/22

「半年前どれほどの人が思っていただろう」ドルトムント、11年ぶりブンデス制覇まであと1つ

©︎IMAGO/Michaela Merk

 過去10年間にわたってブンデスリーガでは、バイエルン・ミュンヘンによる絶対的支配の時代が続いてきたが、しかしながらその時代にも終焉の時が訪れることになるのだろうか。ブンデスリーガ最終節を前にボルシア・ドルトムントは、FCアウグスブルク戦からの勝利により、ついに首位に立つことに成功。特にドルトムントでは開幕前に大黒柱ハーランドなどの移籍、ハーラーら病気・負傷による離脱選手の問題、その結果での浮き沈みもあり、エディン・テルジッチ監督は「半年前に、こんな状況になると誰も思わなかったことだろう」とコメント。「素晴らしいチャンスだ。懸命に取り組んできた結果、我々は大きな成功を手に入れようとしている」と胸を張った。「これは皆が信じる気持ちを決して失わず、前向きに同じ方向をみて取り組んでいるからこそ。思うようになかなかいかないシーズンだと認識していたし、何度も挫けそうになってもそこで何度でも立ち上がることが重要なんだ」それこそが今回のアウグスブルクの地で手にした結果に繋がったのだ。

 精巣がんによる2度の手術を経て復活を果たしたハーラーは、「絶好の機会が到来したと皆が意識していたし、これまでそういうチャンスを逃してきたこともわかっていた」と明かし、「僕たちはよく話し合いをして、自分たちの本来のことに忠実にあり続けようと、前向きに我慢強くいこうと考えていたんだ」と述べ、「僕らのスタイルを貫いていくということ。それができれば必ず結果はついてくる。奇跡を願うのではなくがむしゃらに、前向きに取り組むほかないんだ」との考えを示す。「今、最大のチャンスが到来した。あと6回寝て全力を出し切れば優勝杯を手に入れられる。泣いても笑ってもシーズンはあと1週間。それからは好きなことにお金を使うことができるが、ただこの優勝の瞬間は決してお金で買えるものではなう。この瞬間のために懸命に取り組み、苦しみ、たくさん汗を流してきたし、これから最後の一歩を踏み出してドルトムントの街に優勝杯を持ち帰り闊歩したい。」

 DAZNに対してセバスチャン・ケールSDは「この日、我々は大きな前進を遂げた」とコメント。つまり優勝まではあと1つの勝利のみ、しかもそれはこれまで特に強さをみせてきたホーム戦という追い風もあるのだが、それでもケールSDはまだバイエルンとの勝ち点差が2であることについても「まだ何も決まったわけでもないのだから」と併せて念を押す。そして最後にドルトムントがリーグ優勝を果たしたとき、まだ現役選手として在籍していたケール氏は、改めて「結論は来週だ。この1週間とにかく我々は非常に集中して臨んでいく。ここのところの勢いをもって、本拠地でまた90分間もう一踏ん張りをみせなくては。でも選手たちは本当によくやってくれているし、きっと来週もうまくやってくれることだろう」と語った。

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