2023/07/26

ドルトムント守護神コーベルとの延長交渉、次期主将指名と失点数改善の関係

©︎IMAGO/Jan Huebner

 ボルシア・ドルトムントの守護神としてチームを支えるグレゴール・コーベルには、他クラブからの熱視線と共にクラブ首脳陣からも高い評価を寄せられており、そういった背景からも25歳のスイス代表GKにサラリーの改善を含めた契約更新のオファーが、ほどなく届くことはもはや時間の問題といえるだろう。ただ問題はドルトムント側としては当然、そのときに2026年まで残されている契約期間の延長も含めたいところであり、それは決して一筋縄ではいかないということ。そのため交渉の材料の1つとして、先日にマルコ・ロイスが辞したキャプテンマークの継承者に指名する可能性があり、それは早ければこの米国ツアー中にも実現するかもしれない。

 「腕章を身につけるかに関わらず、僕は常に自分自身を追い込み、チームの助けになれるよう成長していきたいと考えているよ」とメディアとの質疑応答の中で、とても冷静に受け止めた様子で話すコーベルは、ドルトムントではとても居心地良く過ごせているよ。それはこれまでにもずっと強調してきたことだ」とコメント。ただ当然ながらいずれにしても、クラブ首脳陣としては説得を継続していく必要があり、逆に選手の代理人側としては他クラブからの関心も利用しながら、駆け引きが展開していくことだろう。この決着をブンデスリーガ開幕までにみることは想像し難い。

 その一方で現在は米国の地で新シーズンに向けた準備に勤しむコーベルは、失点数の減少を大きな目標として掲げ臨んでいるところであり、「それによって試合に勝てる確率は、必然的に高まるものだからね。」と説明。その結果で昨季土壇場で失ったブンデスリーガ優勝のみならず、ドイツ杯、さらには国際舞台でも大きく飛躍を遂げる手応えを掴むことができれば、「常に居心地のよさ」を感じてきたボルシア・ドルトムントに長く留まる1つの論拠を与えることにもなるだろう。

ファンにはサインと写真撮影と、ロゴ入りタコス

 なお火曜日から開始された米国ツアーでの練習では、訪れた150人のファンたちには写真やサインの機会のみならず、無料でドルトムントの焼印顔されたタコスも振舞われていた。時差ぼけ対策も行いながらの調整に「今日はかなり早起きだったけど、でも体調は万全さ」とコーベル。「ここの環境は最高だね。日程も特に問題はないと思うよ」と言葉を続けるが、ただ土台づくりとして選手たちの体力を追い込むプログラムに同僚ユリアン・ブラントは「驚くほど疲れたよ!息もあがった」とも吐露。しかし同時に「でもまぁ、そのために僕らはここにいるわけだしね」と、それに応えられる体調の良さもアピールしている。

 水曜から練習に参加する新加入のマルセル・サビッツァについても、おそらくその初日から全開で汗を流すことだろう。バイエルンで準備を進めてきた29歳のオーストリア代表は火曜の夕食からチームと合流。たださっそく木曜日に行われる現地クラブのテストマッチの参加は見合わせ、おそらくは昨季にレンタル移籍していた古巣、日曜のマンチェスター・ユナイテッド戦での途中からの起用が見込まれるだろう。さらに合計500万ユーロの利益をもたらす米国ツアーは翌週水曜のチェルシーとの腕試しで締め括られ、ドイツ杯初戦、そしてブンデス開幕戦に向け準備を進めていく。

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