2023/08/21

「昨季の10倍良くなった」ベリンガム、古巣ドルトムントを侮辱?

©️IMAGO/Photo Players Images

 カリム・ベンゼマもいなくなったレアル・マドリードにおいて、いったい誰が代わりに得点を決めていくことになるのか?現時点でのその答えはひとまず、ジュード・ベリンガムということになるだろう。20歳のイングランド代表MFは、アスレティック・ビルバオとのラ・リーガ開幕からすでに成功をおさめており、ヴィニシウス/ロドリゴの背後でトップ下を務めるなか、開幕戦となったアスレティック・ビルバオ戦でまず初得点、続くアルメリア戦では初のドッペルパックを記録。

 ドルトムント時代よりもより攻撃なポジションで結果をみせている若武者は、新天地でのチームメイトへの満足感も示した。「昨季の10倍はよくなっているように思うね。ここの選手たち、チームメイトから僕は学んでいっている。」とクラブ公式にて語ったベリンガムは、「ここのレベルは本当に高くて、僕はそれをスポンジのように吸収していっている感じだよ」とコメント。これに加えて昨季よりもフィットネスレベルが向上したことについても言及している。ただこの発言を古巣を揶揄したものだとも見る声もあり、ただドルトムントのケールSDはビルト紙に「これをドルトムントへの批判とは思わないね。実際に彼のコンディションは数ヶ月にわたってよくない状態になっていたし、今も彼とは連絡をとってお互いをリスペクトしあっているよ」と強調した。

 またベリンガムはアルメリア戦にてセルヒオ・アリバスが、即座に点を奪い返してみせた姿に感銘を受けており、「序盤にビハインドを背負うと苦戦するチームが少なくない中、僕たちは慌てる様子もみせずそのまま良いプレーを続けていた。子供の頃に何度もテレビでみた光景だ。もうダメかなと思っても、最後は逆転する。その場所に僕は今ここにいる。まさに体験している。本当に落ち着きがあって、それがチームメイトの表情にも現れているよ」とベリンガム。精力的なプレーと得点も合間って新天地のファンを熱狂させている20歳は、「みんなが喜んでくれれば僕らも嬉しい。そういう試合を続けていきたいね」と意気込みをみせている。

ブラント「これからミスを減らしていければいい」

 その一方でドルトムントは週末に迎えた1.FCケルンとのブンデス開幕戦にて、後半88分にマレンが均衡を破るまで巧みなケルンのディフェンスの前に、これといった得点チャンスや打開策を見出せない状況が続いてしまった。「相手が深い位置に構えていたかだけでなく自分たちにも非があった」とユリアン・ブラント。「勝てたこと自体は大切だけど改善点がある。ウニオン戦でも昨季最終節マインツ戦でも、そういう深いチームを相手にうちの4バックは相手をうまく走らせてはいたけど、サイドチェンジから一気にもっていかれて、ただ失点だけは避けられた場面が少なくない。」と言葉を続けつつ、ただ「まだ他クラブの多くもトップコンディションではなから。リズムを作るまである程度時間は要するものだし、これからミスを減らして集中して崩れないようにしていくことだ。実践を重ねていきながら」と付け加えたが、ただ前回はそのマインツ戦で痛み分けだったことを思えば勝利した今回は1つの前進とはいえるだろう。

コーベルに称賛の嵐、コーベル自身は「主将は誇り」

 特にこの試合では守護神グレゴール・コーベルがとくに後半でたびたび好セーブを連発。ブラントは「彼が大好きだよ。毎試合いつも彼には感謝している。僕らが乱れたときに常に助けになってくれるんだ。彼は今日は2度もセンセーショナルなセーブ(55分と78分)をみせた。無失点は彼によるところが本当に大きいよ」と惜しみない賛辞をおくっており、そのほかにもテルジッチ監督やケールSDも名前を挙げて称賛。「素晴らしいGKで昨季も常にチームを支えてくれた。今回もそうだよ」としつつ、その状況に陥ることは例外的であるべきともブラント同様に強調しており、「これからもハードに取り組まないと。展開やリズム、安定性などにね」と語っている。一方のコーベルはこの試合でジャンが途中交代したことから、かわりにドルトムントではじめてキャプテンマークをつけてプレーしており、「本当にとても誇らしく思うよ」と述べた。

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