2023/09/25
マルコ・ロイスは忍耐力を強調「一歩一歩、着実に前進していくこと」

©︎IMAGO/Jan Huebner
確かにボルシア・ドルトムントは週末に行われたVfLヴォルフスブルク戦でもなお、人々の心を揺さぶるような華々しいサッカーを展開することはできなかった。しかしそれでもホーム戦で勝ち点3を確保することに成功しており、その決勝弾を沈めたマルコ・ロイスはスカイとのインタビューの中で、改めてハイデンハイムやボーフムとの痛み分けなど混沌として状況から、「皆で一丸となって抜け出すということ。今日はそこに向けて1歩前進できたと思うよ」との考えを強調した。「僕たちは小さな一歩をしっかり踏み出していくことだ。そのためにはまず対人戦にしっかりと臨むことだよ」
今回の試合では特に、「立ち上がりで僕らは苦労していた。それでもかなり落ち着いてボールを持つことはできていたし、総じてみて試合を通じて僕らがコントロールすることはできていたと思う。それでも前半に関してはこれといった得点チャンスもなかったけど、それでも僕らは辛抱強くプレーすることができていた」と胸をはる。とりわけその忍耐力が試されたのが前述のハイデンハイム戦であり、昇格組を相手に最終的には勝ち点2を失う格好となってしまった。「今回の試合では、そこらへんをきっちりしていこうと話していたんだよ。だから先制点を決めるのは時間の問題ではあったと言えると思う」とロイス。
これで5試合を経過して勝ち点11を確保したボルシア・ドルトムントは、勝ち点数の伸び悩みとともにパフォーマンス面でも、まだまだ伸び代があると、ロイスは訴え「ここでプレーするときは、何よりも勝利によって評価されるものであり、不甲斐ない戦いぶりや敗戦は、決して受け入れられるものではないんだ」とコメント。それでももしもこのままロイスが語る美徳をもって、チームが一丸となって戦っていくことができれば、次節もホッフェンハイムで直接勝利をおさめてさらに順位を浮上させることも可能だろう。「そのために全力を尽くし続けていくということ。それはいくら自覚していても、ふと抜けるときがある。ただ今日はその点でうまくやれていたと思うし、素晴らしかったね。お互いにうまくサポート試合っていたよ」と総括した。
テルジッチ監督、先発メンバー六人を入れ替え
ケールSDは「ロイスは非常によく頑張っていたね」とねぎらいの言葉をかけ、「チームがこういった選手層の厚みをもてれば、必然的にこういったチャンスが生まれてくるものだ」と説明。この試合ではテルジッチ監督が、半数以上となる6人の選手を先発で入れ替えていたことも、少なからずチームに影響を及ぼしていた。システムはベンセバイニを3バックにスライドした、3-2-4-1。ダブルボランチはエズカンとヌメチャで、この底の分厚さがドルトムントのゲームコントロールと忍耐強さを支えており、攻撃面では見張るものが少なかったとはいえそれでも、安定化からパス成功率も87%。支配率は64%で後半からは得点チャンスも生まれるようになっている。
先発起用された選手たちはハツラツとしたプレーで、バイノー=ギッテンスは果敢にドリブルで切れ込み、背後で左サイドをベンセバイニが、中盤では5ヶ月ぶり先発のエズカンが中盤を締めた。また移籍後初先発となったフュルクルークは、堅牢なヴォルフスブルクの守備の前に苦しむも、それでもゴールを背にして最終的にはロイスの決定弾のきっかけにもなっている。「僕らが勝利に値することは明らかだと思うし、得点するのは時間の問題だった。」
ブレーメンのスネ当てを使い続ける、フュルクルーク
そう安堵と喜びを入り交えつつ、フュルクルークは「いい手応えを感じるし、僕たちにはとても高いクオリティ、そしてパフォーマンスへの意欲があるんだ。それぞれにピッチに立つだけの資格があるし、僕らは今まさに過密日程の最中にあるのだけど、これからもこういったチャンスが多く訪れることだと思う。チームの全員がそれぞれに、自分の役割のなかで全力を尽くしているんだ」」と、このローテーションを歓迎。「僕らは一貫して攻撃を続け、隙があればそこでプレーしペースを上げていった。またピッチでは安全性も高く、あまり隙を見せていなかったね」
では自身についてはどうか?軽快さが欠けている印象は?「それが僕みたいなタイプにどれだけ必要かはわからない。むしろドリブラーの話で、僕は安定化の方だろう」と述べ、「今日の試合ではいかに深い位置を確保し、アウトサイドで1vs1の状況を作り出せるか。だから僕についてきてもしょうがない」と指摘。ちなみに交代した後にテレビカメラはブレーメンのスネ当てを今も使っている様子を映していたが、このことについては「まだ使えるものは続ける派なんだよ」と笑顔。「それで得点してきた」と付け加えたが、肝心の移籍後初得点はお預けのままだ。