2023/10/02

苦戦もドルトムント、リエルソンが80メートル切り裂いて決勝弾

©︎IMAGO/Sportfoto Rudel

 金曜夜にボルシア・ドルトムントが3−1で勝利をおさめた際、グレゴール・コベルは声を荒げ喜びを表現した。「感情が溢れ出たね」と試合後にDAZNに対して語った同選手は、「試合開始からチームは戦いを挑んでいた」と強調。苦労をしながらも困難に打ち勝ち勝利を手にしたことを評価している。「ここぞという時にちゃんと存在感をみせていたし、自分たちの仕事をしっかりとしていた」

 その言葉通りに後半に入ってからは、ドルトムントは長時間にわたって普段とは異なり、ディフェンスを固め懸命に食らいついていく姿をみせていた。それは残り20分といったところでラミー・ベンセバイニが退場処分を受けたためであり、そこからは逆にホッフェンハイムが支配率70%を越える展開へ。ただそこでも踏ん張りをみせたことは、スイス代表からみて今後に向けた1つのあるべき姿として映ったようだ。「試合に勝てるのであれば、もっと退屈な試合でもかまわないだろう」

 実際にケールSDも後半での戦いぶりについて賞賛しており、とりわけその「象徴」として挙げたのが、80mを走破してのユリアン・リエルソンによるゴールシーンだ。その場面について選手自身は「本能だった」と振り返ったが、テルジッチ監督は具体的に「ボールを奪い、カウンターを仕掛けクロスを模索したところ、不意にスペースがある事に気づいたということ。これは練習でも彼がみせていたもので、試合はそんなに見なかったかもしれないが、素晴らしいプレーでとても重要なものとなったよ。結果も報われて我々も嬉しいね」と説明した。

 この試合で移籍後初得点を、貴重な先制ゴールという形で沈めた、ニクラス・フュルクルークも、この場面については「皆で大盛り上がりだったね」と振り返りつつ、さらにチームの踏ん張りについては評価しながらも、改めて昨季はブレーメンでブンデス得点王にも輝いたドイツ代表は改善の余地があることを強調しており、「創造性という点では特に伸び代があると思う。もっと才能あるチームなのだから」と説明。ただ自身も含めチーム作りで模索している段階でもあり、「まだアイデアが互いに常に一致するところまでいかない」ことも指摘する。

 そのためこれらの問題を改善していくには、やはり「重要なことは、常に自分のパフォーマンスを限界にまで追い込んでいくこと、練習で自分に常に挑戦していくというスタンスだろう。あとは結果はおのずとついてくるものだと思う。でもうまく息を合わせるというのは、なかなか練習で磨いていくのは難しくて、相手がちゃんといる試合を通じてうまくできるようになるものだけどね」とも付け加た。「僕たちとしてはここで波にとっていかないと。そのためには、まずは結果を積み重ねていくことだ。そうすればまた洗練されたサッカーを展開できるようになる」それをぜひチャンピオンズリーグの舞台、ACミラン戦から披露していきたい。

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