2023/11/13
「一体なぜ?」好不調の波が激しすぎるドルトムント

©️IMAGO/Sportfoto Rudel
確かに普段から冷静な口調で客観的な分析を行う、ボルシア・ドルトムントのセバスチャン・ケールSDとエディン・テルジッチ監督ではあるのだが、それは土曜日の夕方も変わらなかったとはいえ「不可解なほど脆弱なパフォーマンス」「あまりに残念。今日のような前半でのプレーでは多くの部分で決して許されるようなものではなかったというほかない」「あまりに残念な1日となってしまった」「強い不満を覚える表情はもはや馴染みの顔だ」と厳しい言葉が次々と発せられていた。
とりわけここ数週間でみせているドルトムントの大幅なパフォーマンスの変動値は確かに目に余るものがあり、フランクフルト戦では果敢に勝ち点1と奪い返す勇敢さをみせての3−3、ホッフェンハイムとのドイツ杯ではない内容とともなった勝利で1−0、バイエルンとの頂上決戦では0−4と完敗を喫し、そして今回はシュツットガルトを相手にあっさりと敗北を許している。
直前のCLニューカッスル戦では2−0と大一番で力を発揮していただけに「またそれを証明すべきだったが、それがうまくいかなかった」とただ当惑気味の指揮官。無理もない。活力に乏しく打開策を見出せず、抵抗力や気迫、戦術面での繊細さや柔軟性、フィジカル面での強さなどが、わずか4日間のうちに目に余るほどの低下をみせてしまったのだ。
「今日は本来のレベルに劣るプレーをみせてしまった、それは多くの選手に当てはまるもので、それではブンデスでやっていくことなどできない。特に良い戦いぶりをみせる意気揚々としてシュツットガルトが相手では。組織としても個人としても自分達をみせることなどできるはずもない」とケールSD。これといったチャンスはもほとんど見られず「こきおろすつもりはないがそれでも、数日前に見せていたチームとしてのパフォーマンスレベルに近い選手はあまりいなかったよね」とテルジッチ監督。
ニクラス・フュルクルークは「良いチームと対戦した際に、自分達の限界値というものを見せられている」と表現。つまりは「僕たちにはもっともっと改善点がたくさんある」ということであり、今後をこれをドルトムントとしては証明していかなくてはならない。これからの代表戦期間では非常に厳しい現状分析が待っていることだろう。確かにハーランドやベリンガムら多くの穴がチームには生じてしまった。だがそれでもドルトムントは好転させられることを示してきた。昨季の記憶を再び、ただあと一歩で優勝を逃した時よりもう一回り大きく、そして早く実現させなくてはならない。