2023/02/04

フランクフルト、ドイツ代表GKケヴィン・トラップと契約延長

©️Eintracht Frankfurt

 アイントラハト・フランクフルトは「誰よりもアイントラハト・フランクフルトを象徴する存在である」ケヴィン・トラップと、長期契約を締結したことを発表した。新たな契約期間は2026年までながら、さらに1年間の延長オプションも付随している。「GKとしての優秀さのみならず、その人間性という点においてもチームメイト、クラブ全体にとって欠かせない存在となっている」と、クレーシェSDはプレスリリースにて賛辞を送っている。「そんなケヴィンと長期的に契約を締結すること、そして現役引退後の展望についても示していくことは何より重要なことだった。また我々にとってはドイツ代表GKという素晴らしい選手がゴール前に立ちはだかり続けてくれる。それは実に誇らしいことだよ」

 32歳のトラップはフランクフルトのゴールキーパーとしてのべ282試合に出場しており、今季中にウリ・シュタイン氏とペーター・クンター氏を超えて2位に浮上。ただ記録保持者のオカ・ニコロフまではまだ大きな差があるが(415試合)。「このクラブについて、僕がどれほど大切に思っているか。そしてここでどれほど居心地良く過ごしているか。それは皆が知ってくれていることと思う」と語ったトラップは、「僕たちはこれまで既に多くのことを達成してきたし、まだまだこれから達成していきたいこともたくさんある。これからもアイントラハト・フランクフルトのために力の限りを尽くしていく所存だよ」と意気込みをみせた。

 2012年にフランクフルトに加入すると即座に頭角を現したトラップは、3年間の成功の後にパリ・サンジェルマンへと移籍。そこで91試合に出場し(48試合で無得点)、リーグ優勝、国内カップ戦制覇、リーグカップ優勝などを果たし2018/19シーズンに復帰。当初はレンタルでの加入となり、そこでヨーロッパリーグ準決勝進出など好調なシーズンを過ごしたトラップは、晴れて再びフランクフルトと長期契約を締結。そして昨季ではついにヨーロッパリーグの頂点に立ち、さらに初出場となった今季のCLでグループリーグを見事突破。これからナポリと8強入りをかけた戦いに臨む。なおドイツ代表としてはこれまで6試合でプレーしてきた。

ビッグクラブよりも、フランクフルトのレジェンドを選んだドイツ代表

 トラップには確かにフランクフルトよりも潤沢なサラリーを得るチャンスがあった。例えば昨夏マンチェスター・ユナイテッドが関心を示し、また今冬にはバイエルン・ミュンヘンとの繋がりも取り沙汰されていた。だがトラップはフランクフルトに対して強いこだわりをもっており、圧倒的なクラブで過ごして富を築きたいと思う選手が少なくない中で、トラップはあくまで的確な判断を下したといえるだろう。怪我さえなければむこう3年間は第一線でプレーしつづけられるはずだ。そして引退後にもその道は開かれている。ファンから絶大な支持を受ける、フランクフルトというクラブのレジェンドの1人として。

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