2022/11/30

大激震のユベントス、会長ら退任で残されたもの

©️IMAGO/LaPresse

 火曜日に伊紙ガゼッタ・デロ・スポルトは混乱の状況を「変革」の二文字で大きく伝えた。株価の急落と共に訪れた一時代の終焉・・・、この日イタリアの名門ユヴェントス・トリノは、アンドレア・アニエッリ会長を含む取締役会全員の退任を発表している。

 このサプライズの後に残されたもの、それはおびただしい量の瓦礫の山、山、そして山だった・・・。アンドレア・アニェッリ会長下における12年間では、ユベントスは確かに9年連続セリエA優勝を果たすなど成果をおさめたものの、昨年度では2億5400万ユーロもの損失を計上しており、さらに検察当局による捜査を受け、アニェッリ会長やネドヴェド副会長を含む16人が裁判へ。退任声明でアニェッリ会長は、「複雑な時期を迎えており、結束はすでに崩壊している」と伝えた。トリノ検察庁が調査を行なっているのは、経理と選手の移籍における不正疑惑だ。具体的にはユベントスの経営陣が、コロナ禍の際に4ヶ月間合計9000万ユーロの年俸免除に同意した23選手のうち、3つの案件に関しては「水面下」で支払ったとみられているところ。

 そもそもUEFAからも9月の時点でファイナンシャル・フェアプレーへの抵触としていくつかの制裁が課されており、今回の捜査はUEFAも大いに関心を抱いている。そんな中で後任会長には「確かな経験と技術力、そしてクラブに対する真の情熱」をもった会計士、ジャンルカ・フェレーロ氏をアニェッリ一族の持株会社であるExcor社が推薦。同じくアニェッリ帝国に属する出版グループGEDIのマネージングディレクターである、マウリツィオ・スカナビノ氏が新CEOとなり、つまりは引き続きユベントスはアニェッリ一族の手元に残り続けることになった。ちなみに2度延期中の株主総会は来年1月18日に開催予定。

 それではスーパーリーグ構想の行方はどうなるのか?これについてはまだわからない。レアル・マドリードや、FCバルセロナと共に、この構想を最も推し進めていた人物の1人であったアンドレア・アニェッリ氏。2021年春の最初の試みは頓挫したが、その後も引き続き新たな取り組みは続けられてきたのだが、ただ特に巨額の利益がみこめるこの企画を推し進めたかった理由は、ひとえに自クラブの深刻な財政状況にあった(バルセロナも深刻な財政難から再建中)。

 今回の退任について、プロジェクトを進めるA22スポーツ社からは「ユベントスの内部プロセスについてコメントはしない」としているが、ただ引き続き支援は得られるとみているようで、とりわけ今は12月15日にルクセンブルクの欧州司法裁判所による、スーパーリーグに関する法的紛争への意見陳述がなされるところ。7月の口頭審理は決してUEFAむきのものではない。かつて娘の名付け親となるほどの間柄だったアレクサンデル・チェフェリンUEFA会長との関係性も、既に破綻している。

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