2023/02/01
ウニオン激動の1日:イスコ獲得間近→頓挫→ドイツ杯16強

©️IMAGO/Nordphoto
「これほど重要な試合への準備を行うには、この状況は決して喜ばしいものではなかったさ」火曜夜に行われたドイツ杯16強VfLヴォルフスブルク戦を戦い終えた後、1.FCウニオン・ベルリンのウアス・フィッシャー監督は、そう漏らした。この日の前日深夜には突如として、元レアル・マドリードのイスコ獲得間近の報道がなされ、火曜日にはメディカルチェックを済ませ加入間近と見られていたものの、その日の午後には一転して破談になったことが報じられていたのだ。「それでも我々はうまく対処していたがね。」とフィッシャー監督。「そもそも移籍市場最終日に試合が控えていること自体、どうなんだろう」と注文も付けつつ・・・。
ただ実際にウニオンはこの激動の1日をうまく乗り換え、そしてウニオンファンのみならずブンデスリーガファン全体に笑顔を届けるエンディングを迎えてみせた。契約破談に至った経緯はルーネルト競技部門取締役によれば、事前に合意していた内容以上のものと異なる、クラブとして「ありえない」要求が選手側からなされ、その後に同選手の代理人がドイツの大衆紙ビルトに逆にクラブ側へ苦言を呈すコメントにより舌戦を展開。そんな中で迎えたドイツ杯16強では、同じくイスコへの関心が報じられたライプツィヒが先発発表の際に「あれ?イスコは?」との茶々を入れられていたのだ。元ライプツィヒのラニ・ケディラは「この激動の1日は確かにチームに大きな影響を及ぼすものだったよ。午前には本当に来るんだとわかって、午後にはやっぱり来ないのかということがわかってね」と回顧。
そしてかつて兄サミ・ケディラがチームメイトでもあったイスコについて改めて、「あれほどの世界的スター選手が、ここウニオン・ベルリンでプレーすることが想像できるなんて。実際そうなっていればすごい話ではあっただろうけど」としつつ、「でもこには素晴らしいチームがあるから」と胸を張る。そしてウニオンではイスコの代理人による「初めての経験」にも首脳陣は冷静に対処し、そして選手たちも開始5分でリードを許すも冷静に対処して後半での逆転劇を演じることに成功。一方のイスコは最終的に何も手にできないままベルリンを後にすることになった。
Isco?
— RB Leipzig (@RBLeipzig) January 31, 2023