2023/08/03

決定力向上を誓う、堂安律「フライブルクはブンデス上位6チームには入る」

©︎IMAGO/Jöran Steinsiek

 1年前にPSVアイントホーフェンからSCフライブルクへと加入した堂安律は、クラブにとって金銭的にみても、まさに大当たりの移籍の1つに数えることができるだろう。これから迎えるフライブルクでの2シーズン目に臨むにあたり、日本代表の新たな10番は決定力に更なる磨きをかけることを誓う。

 昨シーズンの終盤戦において、堂安律は国内外における過密日程から、疲労感を露わにしてしまった選手の1人となってしまった。「いまはだいぶ、フレッシュさが戻っているように見えるね」とシュトライヒ監督はコメント。これに堂安自身も同調しており、「日本代表参加で3週間の休暇となりましたが、でももうすでに非常に良いコンディションにあると考えている」と明かした。「大阪で家族一緒に過ごせましたし、とても楽しかったですよ」

 フライブルクが行うシュルンスでの夏季合宿では、練習中に膝へ痛みを感じたために、最後までピッチに立ち続けることは叶わず、そのため土曜日のストラスブールとのテストマッチは観戦するほかなかったが、それでも今週からは徐々にまたチーム練習にふたたび参加予定。

 2022/23シーズンにクラブ、そして日本代表で合計56試合に出場していた堂安は、目標としていた10得点10アシストにこそ届かなかったものの、それでも7得点7アシストという結果には自身も評価しており、「ボックス内では多くの得点チャンスを作れていたと思います。ただフィニッシュにおけるクオリティがもっと必要ですね」と説明。

 一方で日本代表の一員として、カタール・ワールドカップでドイツ、そしてスペインを相手に決めたゴールが、堂安の名前を母国でさらに高める結果にもなった。「あれほどのサッカー大国を相手に勝利できるなんて誰も期待していなかったと思いますし、街を歩いていると写真をよく求められたりもします。」しかしそれはフライブルクの街でも大差はないはず。テクニックのみならず、果敢なタックルとその前向きな姿勢は移籍1年目からファンの心を鷲掴みにしてしまった。

 確かにまだドイツ語については多少難はあるとはいえ、それでも適応する上ではまったく問題はない。話すことに関しては少し苦労しても、ピッチ上でのコミュニケーションに関しては全てを把握することができている。ただ万が一、理解できないようなことがあっても「チームメイトやコーチが、僕がついていっていないようなときに、ミーティング後にまたゆっくりと説明してくれるんです」と堂安。

 フライブルク加入後に特に自身が成長したと思うポイントについては、はPSV時代のドイツ人指揮官、ロジャー・シュミット監督からも求められていた部分である、「守備に取り組むときの激しさ」と挙げており、そしてチーム自体のレベルについても評価を示している。「トップ4はちょっと夢のようになるかもしれませんが、でも上位6チームというのは現実的だと思いますね」とコメント。

 「でも僕たちは地に足をつけておかなくてはいけませんし、1試合1試合を大切に戦っていかないといけません」と気を引き締めつつ、チームとの一体感についても確かな手応えを感じながら、同時にそれに伴う定位置争いの激しさに向けても意気込みをみせた。「僕のポジションでは、ローランド(サライ)やジュニア(アダム)がいます」

カイテルがフライブルク残留宣言

 またドイツU21代表ヤニク・カイテルに対しては、ブンデスリーガのケルンやシュトゥットガルトからの関心も寄せられていたが、23歳のMFはそのすべてに断りを入れ、新シーズンも引き続きフライブルクでプレーすることを宣言。シュトライヒ監督は、「彼は今、ここに絶対に残って、そしてここで自分をアピールしていきたいと宣言しているよ。」とコメント。むしろフライブルクでは来夏までの契約延長を目指しているところだ。

木曜日からギュンター、堂安らがチーム練習復帰

 土曜日に行われるエンポリとの腕試しに向けて、木曜日から主将クリスチャン・ギュンター(腕の骨折)、堂安律(膝)、ローランド・サライ(内転筋)、ノア・ヴァイスハウプト(鼓膜の手術)が練習復帰。ただ実際に試合に間に合うかはまだ不透明で、そのほかフライブルクではジュニア・アダムとマックス・ローゼンフェルダー(ともに膝蓋腱の故障)は個別調整、長期療養中のダニエル・コフィ・ケレ(十字靭帯断裂後)はまだリハビリ中となっている。

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