2022/09/05
オニシウォ、板倉滉からのファウルを「有り難く受け取った」

©️IMAGO/Team 2
日曜夕方に開催されたボルシア・メンヒェングラードバッハvs1.FSVマインツ05戦の後半53分、デニス・アイテキン審判員がこの試合の分かれ目となった1つの場面について、VARによって何度も確認する様子が見受けられた。それは板倉滉が相手FWカリム・オニシウォに対して、ファウルで止めたために退場処分が提示されたシーンである。
このことについて試合後、アイテキン審判員は「我々の目からみて、この場面は決してトリッキーなものだったわけではありません」とコメント。それではなぜ、そこまで綿密な確認を行っていたのか?「それはボールがいったい誰から出されたものであったのか、誰が最後に触ったものであったのかを、再度確認する必要があったのです」そしてそれはグラードバッハのマルヴィン・フリードリヒからのものであり、そのためオフサイドポジションにいたオニシウォは罰せられる対象にはならなかったということでもある。
「そうなれば、あのプレーが明らかなファウルであることは間違いのないことです。最後にいた一人の選手として、そこではレッドカードが提示されなくてはいけません」と説明。一方のオニシウォはあの時の場面について、「背後から彼がくるのが見えたんだ。もしかするとそれでも振り切ることもできたかもしれないけど、でも今回はありがたく受け止めることにしたんだよ。これによって僕たちは長時間、数的有利で戦えたからね」と振り返った。
特に板倉滉のファウルによって手にしたフリーキックから、アーロンがこの日の決勝点となるゴールを決め、数的有利となったマインツは逃げ切り。板倉にとってはまさに痛恨のプレーとなったが、ただ直接得点が決まったことで出場停止期間は短くなることは、文字通り不幸中の幸いといったところか。
ちなみにマインツ側からみても、「あれはラッキーだった」とシュミットSDが振り返った場面がある。主将シルヴァン・ヴィドマーがフリーキックの前に、相手DFベンセバイニの顔を腕で捉えたシーンだ。これをアイテキン主審は見逃しており、さらにVARからの介入も特になかったが、ただとはいえ「警告が妥当だったとしても退場処分までいくものではなかっただろう」というのが、確認後のアイテキン審判員による見解だ。