2023/04/23

「いつか板倉滉とピッチに」福田師王が、グラードバッハU19での3ヶ月を振り返る

©️IMAGO

 神村学園高等部からボルシア・メンヒェングラードバッハの門を叩いて3ヶ月。福田師王が地元メディアのフォーレン・ハウトナーとのインタビューに応じこれまでの経過、そして近況について語った。当初は馴染みやすいようにと家族とともに渡独した19歳は、いまはチームメイトらと共に寄宿舎にて生活しており、「みんなからサポートしてもらってます。早くなれたのは、クラブからのサポートがあってのことです。」と力強くコメント。「みんなに温かく迎え入れてもらっています」と言葉を続けた。

 グラードバッハのスカウトが日本に向かった際に、当時17歳だった福田をリストアップして早期に触手を伸ばし、そして昨年8月にオファーを受けて10月に視察。そこで全てを確認した上で契約にサインを交わしている。「伝統ある偉大なクラブで、これまで多くの成功をおさめてきた、欧州の国境を超えて人気を得ている、昔から日本でも少なからずファンがいるクラブで、家族的な雰囲気にも好印象だった」という福田は、契約までさして思い悩むことはなかったとのこと。  

 一方で現在指導するアレクサンダー・エンデ監督は、「過度な期待は禁物だよ。まだここで友人を作り始めた段階にあるのだし、いまはドイツでの足場を固めるため3ヶ月間、ともに過ごしてきたのだ。今のところはそれがかなりうまくいっているし、彼は多くの試合でその高い資質を証明することができていると思う。しかし1歩1歩高いレベルのタスクをこなしてくためには、彼自身に対して忍耐強さをもって接していく必要もあるのだよ」と強調。

 事実、福田にとっても「プレー自体のスピードが早く、精力的に動き回らなくてはならないですし、よりフィジカルさも求められています」との印象で、「まだまだ改善しなくてはいけないこと、取り組まなくてはいけないことがありますから。戦術の理解などはそのうちの1つですね。僕はどんどん勉強していきたいと思っていますし、その点についていくつかの目標も掲げています」と語る。

 来季からははその福田をセカンドチームにて指導するオイゲン・ポランスキ監督は、暇をみてはU19の試合に足を運びじっくりと観察しているところ。またその元マインツ、ホッフェンハイムでプレーした元MFとともに、板倉滉もまた「時間が許す限りは試合を見にきてくれている」という。「できる限りのサポートをしようとしてくれています。僕にとってお手本になる存在です」と福田。

 特にまだ言語の壁は暑く、エンデ監督らとは翻訳アプリを利用しながらコミュニケーションをはかっているようで、「まだコミュニケーションは難しいですね。でもピッチではうまくいくようにとチームメイトが助けてくれています。ドイツ語では、お願いします、ありがとうございます、こんにちは、なんかは結構いけますが、あとは授業で覚えていかないとですね」と話すように、今はデュッセルドルフにあるインターナショナル・スクールにも通う。

 すでに知られているようにデュッセルドルフは欧州の中でも特に多くの日本人が居住する街だ。そこで多くの日本人との意見交換とクラブとのサポートを受けながら、「板倉とともにブンデスリーガのピッチに立つ日を夢見ている」それが日本代表でも実現する可能性もあるだろう。だがまだそれに向けた歩みをはじめたばかり。今後の活躍を期待して見守っていきたい。

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