2022/7/25

ヘルタ:イングランド合宿でのウィナーと、ルーザーたち


 スタッフォードシャーにあるイングランドサッカー協会FAトレーニングセンターにて行われた、この夏のヘルタ・ベルリンのトレーニングキャンプでは、最高のコンディションの中でダービー・カウンティ、ノッティンガム・フォレスト、そしてウェスト・ブロミッチとのテストマッチを実施。いずれも敗戦という結果に終わったものの、シュヴァルツ新監督はこの密に過ごした12日間について「目指すところまではまだ途中にあることはわかっている。ドイツ杯が始まるからといって来週までに完成させるものでもない。ただそれでも進歩、発展、そして息があい始めていることは見て取れるよ」と手応えを強調した。
 なかでも『ウィナー』として挙げられるのは、新主将となったマルヴィン・プラッテンハルトだろう。元ドイツ代表は昨季は退団寸前までいったもののマガト暫定監督就任から息を吹き返し、いまや4バックの定位置を確保。新指揮官からの信頼も厚く、今回の就任からさらに一皮むけることが期待される。副主将に就任したケヴィン=プリンス・ボアテングも同様だ。2021年復帰当初より5キロ体重を落としたベテランMFは基礎体力が向上、逞しさが増しておりキャリアラストイヤーで結果を残すために特別な想いで臨んでいる。またヴォルフスブルクのレンタルから戻ってきたドディ・ルケバキオは、内面的に逞しくなった。いまやスピードと1vs1に長けたレフティは、リヒターの病気もあり右ウィングのレギュラー。同じくレンタルから復帰組のデヨファイシオ・ゼーファイクは、これまでとは異なり中央を中心に固定して起用され、CMF、ボランチ、CBでプレー。「勤勉でこの役割を受け入れている」と新指揮官は評価。ボビッチ取締役も「ああいうメンタリティは求められる」としており、依然移籍候補ではあるが残留にも顔を出している。また物おじせず1vs1に強い若手、デリー・シャーハントは、ノッティンガム戦で最も目立つ存在となっており、「ハングリーさもあるね」とボビッチ氏。「このままいけば来年、再来年にはサプライズをみせてくれるだろう」と期待を口にした。
 一方で『ルーザー』となるのが、いまだACミラン時代の状態を模索し続けるクシシュトフ・ピョンテク。クラブ市場2番目の高額加入者はウェストブロミッチ戦では未出場。対人戦やキープ力で不死句点が見受けられ、主戦場となるPA内ではあまりにボールを受けきれず、アルデレーテと共に売却最有力候補。主将から外れたデドリック・ボヤタについても、ケンプとともにCBで先発出場したが、新加入のウレモヴィッチが復調すれば厳しい争いが待っているだろう。さらに若手ゲヒターも高評価を受けており、今冬開催のW杯出場を睨むベルギー代表としては出場機会の確保も重視しなくてはならない。昨夏加入したユルゲン・エケレンカンプについては、本来セルダーと並び中盤に創造性をもたらすことが期待されているものの、今は調子を崩したままでボアテング、ダリダとの定位置争いで後塵を拝しているところ。いまだ改善の兆しは見受けられない。ノッティンガム戦にて復帰を果たしたイ・ドンジュンについては、その試合で再び内転筋を負傷。ドイツ杯初戦の欠場は確実で、両ウィングの定位置争いの顔ぶれを見る限り苦戦を強いられることになりそうだ。
 

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