2022/10/03
ヘルタのお家騒動再燃:ヴィンドホルスト氏が探偵社に諜報活動を依頼?

©️picture alliance/dpa
ヘルタ・ベルリンに訪れた平和の時間も、どうやら束の間のことでしかなかったようだ。投資家ラース・ヴィンドホルスト氏は、イスラエルの探偵社の協力を得る形で、ヘルタ・ベルリンのヴェルナー・ゲーゲンバウアー前会長への諜報活動を行なった疑いが持たれており、クラブ側も「昨日ファナンシャルタイムズ紙に掲載された、ヘルタ・ベルリンに関する事案、ラース・ヴィンドホルスト氏と彼のテナー・ホールディング社に対し、テルアビブで訴訟が行われたという記事の真偽につきまして、該当案件を法律事務所にて対応・評価するとともに、テナー社に対して意見陳述を要請いたしました」との声明文を発表。併せて火曜日に予定されていた、カイ・バーンスタイン会長就任100日イベントも延期されることが明かされた。
今回の発端となった前述のファナンシャルタイムズの記事によれば、ヴィンドホルスト氏は探偵業シブミ・ストラテジーへ、ゲーゲンバウアー氏の諜報活動と信用失墜を以来し、最終的に退陣へと追い込んだという。ゲーゲンバウアー氏のみならずヘルタの役員も情報収集のため調査対象となっていた可能性もあり、最終的に同氏は5月に退任。シブミ・ストラテジーは「プロジェクトは成功した」ため「成功報酬を受ける権利がある」と主張しており、8ヶ月に渡る合意済みの作業費100万ユーロ、成功報酬400万ユーロを支払わなかったとして訴えたため、明るみとなった格好だ。
また同紙ではタイムズ・オブ・イスラエル紙の協力を得る形で、3週間ほど前に裁判所へと提出された書類を閲覧したとしており、それによればヴィンドホルスト氏は自らの評判を高めるための戦略立案を、シブミ社に以来していたとのこと。この文章にはさらに「ユーロ2020」と名付けられたキャンペーンに関する報告書も含まれており、シブミ社は20人のチームを形成してゲーゲンバウアー氏の支持者、反対者、さらには彼の家族にオンライン、または直接密かに接触して、情報の入手や信用失墜を試みたようだ。
なお以前よりゲーゲンバウアー氏との関係が酷く悪化していたヴィンドホルスト氏は、今年の3月にビルト紙に対して明確に、ゲーゲンバウアー氏との協力関係継続を否定。解任を求めるキャンペーンを展開していた。ただしゲーゲンバウアー氏はそもそもヴィンドホルスト氏との不仲とは関係なく、かなり評判が失墜しており、内部関係者はヴィンドホルスト氏がゲーゲンバウアー氏の対人へ大きな役割を果たしたと疑っている模様。その後を受けたベルンシュタイン会長、そして今夏に就任したシュヴァルツ新監督の誠実な態度も相まってクラブ内の雰囲気は改善にむかっていたが、kickerが得た情報によるとバーンスタイン氏は土曜までマジョルカにて休暇中も、今回の報道の後にこの問題の進め方について同僚らとの合意に至っている模様。